子育て情報『わが家のペットは保護犬。子ども達に教えたい命を育てること』

わが家のペットは保護犬。子ども達に教えたい命を育てること

保健所の保護施設は、想像していたよりもハードでした。
4~5区画くらいに仕切られた部屋は、冷たいコンクリート張り。寒々しいこの部屋に連れてこられたら、きっとほとんどの動物が何かを察するだろうと思う空気感。ここで働く職員さんの仕事も、辛い仕事だなと思いました。

保健所のサイトで見た母犬と子犬、毛が抜けやせ細った母犬と一瞬目が合い、ドキッとしました。柵を開くと子犬たちがこちらにヨチヨチ歩いてきます。
その中から子ども達が子犬を選び、職員さんが連れ出してくれました。その際、母犬はまったく抵抗せず、こちらに背中を向け部屋の角っこに頭を押し込んでじっとしていました。
こちらを振り返ろうともしなかった母犬の後姿に、私は胸が締めつけられ、涙が出そうになりました(実は帰りの車で母犬の姿を思い出して、泣きながら運転して家に帰りました…)。

「しっかり育てるからね」と小さな声で伝え、その場を離れました。

人間の身勝手さや命の重みを知るきっかけに

野犬なので病気を持っているかもしれないこと、治療費などももちろん自己負担。もしかすると弱い子犬で死んでしまうかもしれないこと、返すことはできないこと、一生面倒をみることという約束をし、サインをして引き取りが完了。

実は前日にもペットショップで犬を見ていた私たち。
「犬がほしくて買ったけれど、育てられなくなって捨てられることがあるんだって」、「流行の犬は多く繁殖し、流行が終わってしまうと価値が下がるらしいよ」というリアルな話を子ども達にしながら、ペットを見て回りました。
そのときに、大きくなるにつれ犬の値段が下がってしまうという「モノとしての扱いを受けている現実」、捨てられたら野犬になってしまうということ、そして野犬として捕まったら殺処分という厳しい現実も改めて話しました。

犬を飼おうと決めてから知ることになった現実に、改めて私達人間の身勝手さや、命の重みを考えさせられた1か月間でした。


2か月経った今

わが家のペットは保護犬。子ども達に教えたい命を育てること
シャンプーも大変な仕事

案の定、わが家が譲り受けた犬は身体が弱く、ダニの媒介による貧血という状態でした。最初の1か月は週1ペースで動物病院に通うこととなったのですが、明るく優しい動物病院の先生の対応に、ものすごく勇気づけられました。
子犬に毎日薬を飲ませ、時々注射を打って体調も回復。今では元気になり、すくすく育っています。

子ども達は私が思っていたよりも真面目にお世話をしています。

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