読書感想文がうまくいく本選びのコツ3つと書き出しのテク
芥川龍之介の作品は言葉づかいの難易度が少し高いですが、とても丁寧で語調が美しく、宮沢賢治よりもさらに短く凝縮された世界は不思議に満ちています。
10ページほどで読める定番の『蜘蛛の糸』、『杜子春』や『魔術』といった作品がおすすめです。
『鼻』は巨大化した鼻を踏んで小さくするといった大笑いできる作品ですが、その実、内容は非常に深く言葉もやや難しいので、読書感想文を書けるかどうかは子どもの性格や裁量次第でしょう。
このように難易度が高い物語もあるので、親自身が先に目を通してみるのもいいですね。
一緒に書店へ出かけてみましょう
子ども自身が本選びに迷うようであれば、一緒に書店に行き、親のほうで何冊か雰囲気の違うものを選んであげて「この中から、いいなーと思うものを1つ選んでみようか」と誘導してあげる方法があります。
夏休みには学年に応じた課題図書やおすすめ図書のリストが出るものです。そこから親の目線で、わが子が興味を持ちそうなものをいくつかピックアップし、最終決定は子どもに任せるとよいでしょう。
普段からあまり本を読み慣れない子どもであれば、1つ下の学年の本も視野に入れてあげると、子どもも難易度が下がったように感じ、選びやすくなります。
本を選んだ理由は読書感想文の冒頭に!
子どもがどんな理由でその本を選んだのか。その理由は、読書感想文の冒頭になる大切な要素です。
読書感想文を書く時は、何から書き始めたらよいか迷うものですが、最初の段落に「なぜ、この本を選んだのか」を明記してしまうと、その後を続けやすくなります。
場合によっては「お母さんが、これがいいんじゃないの?と言ったから」という理由も出てくると思いますが、それでも構いません。
また、冒頭部分には、タイトルや表紙からどんな印象を受けたかということを書いておくのもおすすめです。
ワクワクした、怖そうだった、よく意味がわからなかったので興味を持ったという書き方もありますね。
冒頭にこれらを記載しておくと、読書感想文の最後を「読んでみて、最初の印象とどのように違ったか(あるいは、印象どおりだったのか)」という感想で締めくくることができます。そこまでを見越して本選びをすることで、読書感想文を書くという宿題全体がラクなものになるのです。
学校によっては、読書感想文は選択課題として位置づけられるため、やらなくてもよいこともあるようです。