それはNGワードかも!?夏休み明けに親が子どもに言いがちなこと3つ
暑さで体力的に疲れていることも多い、夏休み明け。
これから新学期を迎える時、あるいは新学期が始まったばかりの時期に、親が子どもに投げかける言葉や見せる姿勢は、子どものやる気やエネルギーに大きく影響してしまうこともあります。
今回は心理カウンセラーの立場から、新学期を前にして親が子どもに言ってはいけない言葉を紹介します。
勉強の遅れを心配する言葉
まず注意したいのは、勉強の遅れを心配するような言葉。
親としては、どうしても子どもの勉強の進み具合は気になるもの。一度遅れてしまうと取り返すのは大変だと考えるため、宿題や家庭学習の状況などに焦りを感じるのは普通のことと言えるでしょう。
一方で、夏休み明けの子どもたちはのんびりしたもの。夏休み気分が抜けず、また残暑が厳しいこともあって、学校から帰って来たらすぐにクーラーの効いた部屋でダラダラ…などということもあるのではないでしょうか。
そこで親が言ってしまいがちなのが、「学校始まったんだから、勉強もしないとね」「勉強が遅れちゃうと大変だから」という言葉です。
しかしこれは意外と子どもにとってはダメージになります。勉強について気にしていても、それを指摘されるとうんざりしてしまうのです。
このような場合は、まずは「暑いね」「疲れたよね」と共感を示し、落ち着いてから「そろそろ、頑張ろうか!」とプラスの声がけを心がけましょう。
休んだのだから頑張りなさいという言葉
夏休みという期間があったのだから、学校が始まったらしっかりしてほしいと親は考えがち。しかし「いっぱい休んだんだから、頑張りなさい!」というのは逆効果。
休みの期間が長いほど、エンジンはかかりにくくなります。大人でもなんとなく、理解できる感覚ではないでしょうか。
頑張りなさいと言われてしまうと、頑張っているのに…と思ってしまいませんか?休み明けは、学校まで行って帰って来られたらそれで上出来。それ以上のことができたら、ほめてもいいくらいです。
1、2週間は子どもの様子をよく観察し、勢いがつくまで急かさないようにしましょう。
他人と比較して叱咤する言葉
親はついわが子と誰かを比較しがち。でも、他人と比べる言葉は子どもの心を傷つけます。例えば「お兄ちゃんはちゃんとやってるよ!」といったようなきょうだいと比べるものはもちろん、「〇〇くんはすごいのに」というような親しいお友達なども同様です。
夏休み明け、どれくらいでエンジンがかかってくるかは、子どもによって個人差が大きいところです。他人と比べることは本人の自信を失わせ、エンジンがかかってからの加速をさらに遅くしてしまう可能性も…。
他の子どもと比較しないように扱うのは、夏休み明けに限ったことではありませんが、コンディションが整わないうちは特に気をつける必要があります。
ゆっくりと普段のリズムに戻して
夏休み明けに身体が重そうにしていたり、何かに取り組む意欲が感じられなかったりするのは、当たり前のことです。
普段のリズムにすぐに戻らないことで親が焦ったりイライラしたりすると、子どもは「自分がダメなんだ」と不安になってしまうもの。
特に今年は、コロナ禍の下、例年以上に不安定になる子どもも増えることが予想されます。
まずはいつもよりゆるめでOKと親がゆったり構えること、一所懸命にやっていないように見えてもそれを許す気持ちを忘れないようにしたいですね。
<文・写真:ライターあん茉莉安>
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