ただいま中学1年生 第4回 怒鳴らない先生VS.キレる母
トップライター:竹内 ナナ
長期休暇明けの初登校の日、事件は起きました。
ひさびさの学校なのに、午前中は通常授業、体育はプール、午後はマラソン大会の予選、部活もあるという、盛りだくさんの時間割です。教科書にプールバッグ、体操着、テニスラケット、さらにロッカーに入れる大きな箱まで持っていかなかくてはいけないので、「わたしが学校まで運ぼうか?」という話を前の晩からしていたのですが……。
ハルキの言動にイライラが爆発!
当日朝になっても、「持っていけるかな、どうしようかな」と決められずにいるようです。わたしも仕事で8時30分には家を出るので、学校に行くなら猛スピードで準備しないといけないのに……。
(早く決めてよ!)と心のなかで思っていたところに、今度は学校のマラソン大会のへ不安をつぶやき始めたハルキ。
「最近走ってないから無理かな」
「手抜きでいいか」
ときどき父親とランニングをしているのですが、部活が始まってからは時間がとれず、ほとんどできずにいました。ハルキは自分が不利になると、ネガティブなことを口にする傾向があり、わたしは以前からそれが気になっていました。
「なんでも、うまくいくことばかりじゃないの」
「いい結果が出せそうになくても、そのときの出せる力でやってみるとか、ときにはやり過ごすことだって必要なんだよ」
「自分が不利になると言い訳するのはカッコ悪い」
「そういう考え方が大嫌いだ~~~~~」(×2回リピート)
わたしが荷物を運んだほうがいいかの返事を聞きたかったところに、そんな言い訳がましい話をされたので、イライラが爆発してしまったのです。
その直後は
「ひどい……」
とだけ言って身支度を続けたハルキ。
数分後、わたしのところに歩み寄ってきて
「こんなに心臓がドキドキするのはどうしてだろう」
と力なくつぶやきます。
ハルキの胸に手を当ててみると、ドクンドクンと大きな鼓動を感じます。
「ほんとだ……」
とわたし。
そして、大きな荷物を前とうしろに抱え、ふて腐れた顔で登校してしていきました。
先生が大きな声で叱らない理由
動悸がしたまま、泳いで、マラソンをして、部活をやったらどうなってしまうんだろう。急に不安になり、学校へ電話。担任の先生が不在だったので、同じ学年の先生に朝のできごとを正直に話し「具合が悪そうだったら、運動はさせないでほしい」と伝えました。