2016年9月4日 19:00
知的障害の治療法・療育法はあるの?子どもの力を伸ばす接し方のポイントまとめ
食事やトイレ、洋服の着脱などのトレーニングや、一人ひとりに合わせた教育も行なわれます。
また、診療所を併設している施設も多く、症状によって診療を行なったり、検査を行なうことができます。知的障害に関する相談も行なっており、保護者が家庭内でどうすればいいのか学ぶペアレント・トレーニングやアドバイスを受けられる場合もあります。
軽度の知的障害のある子どもの場合「他の子に比べてなぜ自分はできないのだろう」と自信を失い、精神的に不安定になる場合もあると思います。また保護者も子育てに不安を抱える方が多いです。
療育やペアレント・トレーニングを受けることによって、対処法を身につけたり、同じ悩みを抱える親と交流できたりして、療育の時間が落ち着く・楽しいといった感想を持つ方もいらっしゃいます。そのため、早期療育は子どもにとっても親にとっても心の面で大切と言えるでしょう。
知的障害の原因であるダウン症候群などに対して、現在様々な研究が進められている段階です。
2013年、2014年にダウン症による知的能力を改善する初の治療薬を使った臨床試験が日本で開始されました。効能が認められるまでに時間がかかりますが、認められれば知的能力が改善できる可能性があると期待されています。
しかしながら、知的障害の原因は様々で、解明されていないことが多い状態です。今現在、知的障害を根本的に治す薬はありません。
http://www.yakuji.co.jp/entry37857.html
【中外製薬】ダウン症候群治療薬、国内で治験開始|薬事日報
http://www.chugai-pharm.co.jp/ir/reports_downloads/pipeline.html
中外製薬HP
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2900U_Z20C13A6CR0000/
エーザイ、ダウン症治療で国内初の治験|日本経済新聞(2013/6/29)
知的障害のある人が、周囲から適切なサポートを受けられなかった場合、知的障害の主症状とは異なる症状や状態を引き起こしてしまうことがあります。このような合併症状や状態を、一般的には「二次障害」と言います。
例えば、知的障害のある子どもの場合、話の内容や指示を理解したり、自分で判断して行動することが苦手です。そのため、周りに馴染めず、友達ができなかったり、いじめにあってしまう場合もあります。