娘を「人並み」に育てなくては!と厳しかった主人
子どもの障害を受け止める過程というのは、人それぞれだと思いますが、夫婦で考え方が大きく違う場合は、少し時間が必要なようです。
主人は発達障害の娘が小学生になると、それまで気付かなかった「周りの子どもとの違い」を感じ始めました。
そして、娘を人並みにするために人並み以上の努力を強いたのでした。
「電気がつけっぱなしだ」
「ドアがきちんと閉まっていない」
「自分が出したものは自分で片付けなさい」
家の中で、娘はいつも父親の注意を受けていました。
私が娘の障害について「特性というものがあって、厳しくすれば本人も落ち込む」と説明しても、
「このままで困るのは本人だ。俺は本人が将来困らないように言っているんだ」
と、聞き入れようとしませんでした。
増えてゆく夫婦喧嘩
主人と私の「子どもの障害に対する考え方の違い」は日に日に大きくなっていきました。
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娘が中学で一般級を希望した時は、
「一般級を臨むなら人並み以上に努力しろ」
「俺は普通に学校に行って結婚して欲しいと思ってるんだ」
と自分基準の"普通"を押し付けるのです。
夢にまで見るほどに
それほど主人の"普通"に対する信念は強く、「娘が普通になった夢」を見るほどに。
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主人の娘に対する期待は変化し…
それからしばらくして、主人に変化が現れたのは、娘が中1の秋、発達検査の結果を聞きに病院へ同行した頃でした。
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それまで「努力すればなんとかなる」とかたくなだった主人が、検査結果を聞いて途端に弱気に。
夫も夫なりに、娘の将来を心配していたんですよね。
ある「お父さん」からのメッセージを読んで…
主人との考え方の違いに悩んでいたとき、あるお父さんブロガーさんから頂いたコメントがあります。「男性の場合は『社会経験から努力することに意義がある』という思考が先行するのでやむを得ないと思います。
旦那さんが変わっていくには、氷が溶けるように多くの時間と月日を要しますね。」
このコメントを読み、私も「発達障害のある子どもを持つ父親の気持ち」が少しわかったような気がしました。
確かに、娘を厳しく叱っていた頃と比べると、主人の固定観念は氷が溶けるように少しずつ少しずつ変化していきました。