子育て情報『[第1回]5年間の不登校。きっかけは、同級生のイジメを「止められなかった」こと』

2016年12月8日 16:00

[第1回]5年間の不登校。きっかけは、同級生のイジメを「止められなかった」こと


不登校の経験を、今の子どもたちにつなげたい

[第1回]5年間の不登校。きっかけは、同級生のイジメを「止められなかった」こと の画像


僕は現在、JERRY BEANSというバンドの一員として、各地の学校を回り「講演ライブ」をしている。

講演ライブとは、道徳の授業や特別授業の一貫などで学校に呼んでいただき、歌だけでなく僕たちの過去の経験や未来への思いを伝えるという、ライブと講演を合わせた活動だ。

「過去の経験」というのは、メンバー3人ともが経験した、不登校のこと。

バンドの中の役割でいうと、「想いを伝える役目」を担うことが多い。講演ライブでも、他の2人に見守ってもらいながら、生徒さんたちに気持ちを届けている。

話すのが得意というわけではないけれど、「今、困っている子どもたちに、届けたい」という思いが強いので、続けていきたいと思っている。


「ここから逃げ出したい…」同級生へのイジメを前に、何もできなかった自分

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僕が不登校だったのは、小学5年生から中学3年生までの間。高校には行っていない。

きっかけは、小学5年生のときに見たクラスのいじめ。女の子をクラスみんなでいじめていて、そのストレスが一番大きかったんだと思う。

いじめは突然始まった。女の子に向かって一人の男の子が、「歯並び悪いな~」と、酷い言葉を投げつけた。それを聞いたみんなは大笑い。その日からクラス全員が暗黙の了解のようにいじめを始めた。
僕は怖くてどうすることもできなかった。

その子は、僕がかつて入院をして学校を休んでいた時に、とても親切にしてくれた子だったんだ。

「感謝してるのに、いじめをとめられない…」

「自分が次の標的になったらどうしよう…」という恐怖から、何も出来ずにいた。そんな自分にストレスが溜まるばかり。

クラスの友達が、女の子に聞こえるように悪口を言ったり、その子がケガするとあざ笑ったり…、人間の二面性を見たような気持ちになった。

その現実にどう対処したら良いのかわからず、ただただ怖かった。

怖い怖いと思いはじめたら、それが体の不調として現れだした。

それでも、親や先生に悩んでいるとは言い出せないでいた。
とにかく逃げ出したくて、学校に行く時間になると、ベットの下に隠れて怯えていた時期もあった。「逃げちゃいけない」、「行かなきゃいけない」という気持ちはあるのに、身体が動かない。そんな自分の状態が、自分でも理解できない。

混乱していたのだと思う。一番つらかったのは、みんなの登校する姿を見ることだった。

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