42歳でアスペルガー症候群。勇気を出して職場で障害を打ち明けたら…
このとき、「アスペルガーだ」とは言えませんでした。引かれるのが、偏見を持たれるのが、変に遠慮されるのが怖かったからです。
Bさん「そんなこと言われても困る。まるで私がいじめているみたいじゃない」
私は、「違うんです」とどれだけ説明しても、その後話を聞いてもらえませんでした。
次の日から職場の空気が明らかに変わりました。ものすごく冷たいのです。
後に聞いたことですが、みんなは「ヨーコさんはみんなの前でBさんに失礼な態度を取った」と思っていたそうです。
そして、私の説明を「そんな私だから優しくして下さい」と訴えてきたと受け止めたようでした。
もうこれ以上隠すことはできない…上司の勧めで障害を伝えることに
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そのミーティングからしばらく経ったある日、上司から声をかけられました。
「スタッフが『ヨーコさんが何度も同じことを質問してくるから困っている』『ヨーコさんが目を合わせてくれなくなった』と訴えてきたよ」
このときの私は、すっかり職場の人と接するのが怖くなり、最低限しかコミュニケーションをとらなくなっていたのです。
明らかに私の雰囲気が変わったことに気付いた上司は「あのミーティングで何があった?」と聞いてきました。
ミーティングでの出来事をそのまま伝えたところ、上司は「それは中途半端なカミングアウトでタイミングも悪かったね。もう、ちゃんとカミングアウトしないとやっていけないと思う。」と言いました。
そこで、アスペルガー症候群についての基本的な説明と、医者から言われていた私の特性をプリントにまとめ、上司からみんなに説明してもらうことになったのです。
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説明を受けた一部のスタッフは、私に妙に優しくなりました。一方でこれまでの態度と一切変わらない人や、「いろいろな個性があっていいじゃない。言ってくれてよかったと思うよ」といいながら、これまでよりも距離が遠のいたスタッフもいました。
スタッフから言われた言葉の中で「ああ、わかってもらえないんだな…」と思った一言があります。
「子どもの頃は学校でやってこれたんでしょ。