ハイハイの時期はいつ?ハイハイしないで立つのは問題あり?ハイハイの練習方法や相談先を紹介します。
低緊張の赤ちゃんは、脳性麻痺(マヒ)、自閉症スペクトラム障害や、筋ジストロフィー、先天性ミオパチーなどの疾患を持っている可能性も出てきます。しかし、赤ちゃんがハイハイをしないという点だけで障害や疾患があるという自己判断は禁物です。早合点は赤ちゃんのためにならないので、冷静に専門機関に相談し、診断や支援を受けてください。
ハイハイしないまま立ってしまうのは問題?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10112000318
結論からいうと、ハイハイをしないまま一人歩きに移行することは問題はありません。乳児期後半に腰すわりを経て一人歩きへと進んだのであれば、その赤ちゃんにとってはハイハイよりも歩くという動作が適していたということなのでしょう。
時に、乳児期後半になってもハイハイをしない赤ちゃんの中で、座ったままの姿勢でお尻をズリズリとすりながら移動する赤ちゃんがいます。これは「シャフリング」といわれるユニークな移動手段です。
シャフリングをする赤ちゃんには、次のような傾向があるといわれています。
・うつぶせの姿勢をいやがる
・寝返りがゆっくり、もしくは寝返りをしようとしない
・脚を床につけるのを嫌がる
これらの傾向がある赤ちゃんをさらに観察すると、両脇を抱えて抱き上げた時やその後に、床に降ろそうとしても下肢を曲げたままで足を伸ばそうとしないといった特徴もあるそうです。そしてお座り以降の発達が遅れがちになることが多く、歩き始めるのも遅めな傾向です。知能は定型発達と差がないことも特徴です。シャフリングを好む赤ちゃんのうち、4割は兄弟姉妹や両親のいずれかにシャフリングベビーがいる/いたという統計があります。
http://www.achmc.pref.aichi.jp/sector/hoken/information/file/screening_manual/manual09.pdf
出典: あいち小児保健医療総合センター 乳幼児健診の実際P113より
この「シャフリング」という移動方法を好む赤ちゃんは、よつんばい姿勢のハイハイはせずに立つステップに入ることがほとんどですが、歩き始めれば下肢全体の成長も他の子に徐々に追いつき、その後は正常に発達していくと言われています。
ただし、シャフリングベビーと思える赤ちゃんで、以下の特徴も併せ持っている場合には、神経の病気や発達障害が隠れている可能性があります。