2017年5月10日 16:00
[第2回]うまく喋れないから愛嬌でカバー。でも「親のせいで自分に障害がある」と思っていた
ーさっきダンスの動画見せてもらいましたけど、キレッキレで集団の中でパッと目をひく存在だなぁって…
岩元:でしょ?…っていうのは冗談で、言語以外だと自分も素直に頑張れたんです。
あと周りから「おーすごいね」って言われるのがめっちゃ好きだったから、始める動機こそ「言葉以外で…」って感じでしたけど普通に楽しんでやってましたね!(笑)
◆高校のとき「お母さんが倒れたときくらいから上手に話せなくなったよね」と言われた
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28144066535
ー吃音に気づいたのは中学の頃ということですが、ご両親はご存知だったんでしょうか。
岩元:いや、両親も自分の子どもに障害があるという感覚はなかったみたいですね。自宅でも変わらず「あ、あ…」ってどもってましたけど、親はそれを障害とは思っていなくて。学校も通常級でしたし。
その両親が「この子にはやっぱり障害があるんだ」と気付いたのが、自分が高校生のときだったと思います。「お母さんが倒れたときくらいから上手に話せなくなったよね」と言われました。
…それはもうショックで「自分の人生を悪いほうに変えたのは両親だった」という衝撃で親を恨みましたね。
本当に言葉は悪いんですけど…「お前らのせいで自分が障害者として人生を送らなきゃいけなくなったんだよ!!」と、逆恨みのような言葉をぶつけてしまったこともあります。
◆あの時期は両親だけじゃなく全人類を憎んでいたような気がします。(笑)
ー吃音のキッカケを知って、今のように前向きな考えになるまでどんな変化があったんでしょうか。
岩元:そんなすぐに切り替えられたわけではなくて…。実は、この後もう1つ両親を心底恨んだ出来事があって、それが自分を大きく前向きに変えてくれましたね。
ー「恨んだ、けど人生の転機」ですか…
岩元:そう、自分、大学受験に失敗して浪人してるんです。
もともと高校から推薦で大学に入れるはずだったので、進学を考える時期になっても「推薦あるしいいやー」と気楽に構えてたんですけど、当時の成績は10段階中1.5という低さ(笑)
でも「親のせいで自分に障害がある」と思っていたの画像">
ー1.5はなかなかファンキーですね。(笑)
岩元:すると両親が「推薦は駄目だ!!」と言って推薦を断ってしまったんですよ!1.5の僕には推薦しか大学に行く道はないのに。