2017年5月19日 19:50
視覚過敏とは?視覚過敏の子どもはどんなふうに見えるの?困りごとと対処法、発達障害との関係も紹介します
◇トンネル現象
文字に目をやるときに一度にわずか数文字しか判別できないような症状です。そのため、単語の途中で改行されている文章を読むことや、学校の教師が黒板の右端に達したら、左にもどって授業を進めていくような場面に遭遇すると困ってしまいます。
人によっては本を読むことが、1文字しか書かれていないフラッシュカードをひたすら連続的に読んでいく作業に感じてしまうそうです。
英語の動画ですが、30秒を経過したあたりから、ゆがんだ見え方が体験できるので参考にしてください。
このような文字の見え方をしていると考えると、例えば学校の授業中に音読をすることになりうまく読めなかったとしても、怠けていたり、やる気がなかったりするせいだとは思わないでしょう。
視覚過敏のせいで文字をうまく読むことができない人は、本人が一生懸命読もうとしているにもかかわらず、読むことができないのです。
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参考書籍:Helen Irlen/著者『アーレンシンドロームー「色を通して読む」光の感受性障害の理解と対応』(金子書房・2013)
子どもが視覚過敏かなと思ったら
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11038004496
子どもの行動で気になる点があるときには、まずは行動をよく観察してみましょう。
どのような状況で子どもが行動しているのか観察することで、子どもがどんな刺激に対して敏感なのかや、嫌悪感を抱いているのかを知る手がかりになります。
子どもが不可思議な行動をとる背景には、なんらかの理由が隠れていると考えられます。視覚過敏の子どもにとっては、光がチカチカするのも文字が動いて見えるのも生まれながらの症状であるため、それが異常だと気づきにくいです。そのため、周囲の大人が子どもの感覚の特徴を知ることが重要になります。
他にも、視覚過敏と似た症状であっても、視覚過敏ではない目の病気が背景に潜んでいることがあります。例えば、光に対して敏感になり、普段では気にならないような光を目があけられないほどまぶしく感じることがあります。
このような症状は、緑内障や白内障などの目の病気あるいは、コンタクトの長期間利用やパソコンの見過ぎなどによって生じている場合があります。