子育て情報『スーパーに行くと“音”にやられる!?ぐったりする息子の脳内で起こっていたことは…』

2017年7月16日 11:00

スーパーに行くと“音”にやられる!?ぐったりする息子の脳内で起こっていたことは…


怒りの原因は「脳が上手く指令を出せていない」ことだった!?

スーパーに行くと“音”にやられる!?ぐったりする息子の脳内で起こっていたことは…の画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11017019604

そしてもう一つの驚きは、私自身も聴覚過敏を持ち合わせていたことに気づいたことです。

本来、脳にはさまざまな音のボリュームをつかさどる司令塔のようなところがあって、その場に応じて必要な音と不要な音を判断し、不要な音に関してはボリュームを下げ、必要な音を聞こえやすくする働きがあるそうです。

ところが、自閉症スペクトラムのある人の中には、この司令塔がうまく働かず、自分に向かって目の前で話している相手の声も、後ろのお客さんの話し声も、食器がぶつかる音も、BGMも、すべて同じボリュームで耳に入ってきてしまう人がいるということでした。

実際に当事者の方が再現していた喫茶店での音の感じ方は、目の前の席に座って話しかけている人の声でも途切れ途切れにしか聞き取れず、会話を行うことが困難な様子でした。

思い返せば、私にも同じような体験がたくさんあったのです。小さなカフェでは集中すれば相手の話が聞き取れるのですが、それ以上の規模の場所になると他の音が耳を覆い尽くしてしまって、ところどころしか聞きたい話を拾えなくなってしまうのです。

その“ところどころの話”を拾うのにも結構な労力を費やす必要があり、結果きちんとした会話をするのが難しくなってしまいます。

特に子どもの声は笑い声であっても泣き声であっても、大音量で耳に突き刺さってくる感覚があるので、小学生や幼稚園などの集団に遭遇してしまうと、あらゆる方向からあらゆる声がキンキンと耳に攻め込んできて、ただその場にいるだけでもずいぶん我慢をしている状態になっていたのです。


そしてその状態で、子どもがふざけて飛び出してきたり、押し合いをしてこちらにぶつかってきたりすると、大人気もなく怒りの感情が湧いてきてしまっていました。自分でも「小さい人間だな......」と思っていたのですが、聴覚過敏で音をコントロールする司令部が弱いのだと分かった今では、とにかくその場から離れることを心がけるようにしました。

楽しく盛り上がっている小学生や園児が悪いのではなく、それに怒りを覚えてしまう私が人としておかしいわけでもない。相手を責める必要も、自分を責める必要もない。

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