「子どもを主語にしないでインクルーシブ教育なんかできますか?」みんなの学校・木村元校長トークイベント
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鈴木:僕は障害者雇用制度は制度的な経過措置に過ぎないと思っています。わざわざ障害者と健常者、枠を分けなくてもいっしょに働ける環境がつくれたらいいと思います。
木村先生:じゃあ、障害者と健常者が一緒に働く職場をつくるその目的は何ですか?
鈴木:ひとつは障害者健常者関係なく、働きたい人が働けるということ、そのことが当たり前に権利として保障されていることが大前提だと考えています。
そしてもうひとつは、あえて健常者とでこぼこが大きい人たちとで分けて考えたときに、その両方が一緒に働く社会のほうが単純により面白いサービスや価値がつくれると思っています。木村先生:通常の雇用と障害者の雇用、そもそもは働くことでひとりの人が幸せになれるんだよってところに共通点があるじゃないですか。ひとりの人が幸せになる手段として障害者雇用がある。この目的と手段さえ混同されなければ問題はないんですよ。
だけど制度があるから障害者を雇用せなあかんという、雇用すること自体が企業にとって目的になると、むつかしさが生まれる。
学校現場も全く同じなんですよ。今ってインクルーシブ教育をせなあかんということで、インクルーシブ教育が目的で、子どもたちが手段になってますよね。そうじゃなくて、ひとりの子どもが安心出来る学校現場をどうつくるか、ひとりの人が安心して暮らせる出来る社会をどうつくるかが大切なことだと思っています。
どこにも正解はないし、そんなたいそうなこと私にはわからないんですが、私の考えとしては、答えを人に求めないで自分自身が変わることが大事だと思っています。
学校現場も社会と見れば、例えば、学校があかんだの、家庭があかんだの、地域があかんだの、他をあかんって言うのは簡単なんですよ。
でも、それぞれ立場の違いはあるかと思いますが、学校、家庭、地域、どの立場にいても子どもにとってはひとりの大人であるということは共通してるんですね。
人に求めないで、自分はどうしたらいい?って考えて、自分で出来ることをやって、ひとりで無理なら他の人頼って。
まずは自分で動くこと、これは誰にでも出来ることだと思います。
そこからじゃないですかね。
あなたも子どもからみたらひとりの大人
「私には時間がない、学校に行けない子どもやその家族がものすごくたくさんいて苦しんでいることを知ってしまったから。」