遅発性ジスキネジアとは?どんな症状があるの?抗精神病薬の副作用・遅発性ジスキネジアを徹底解説!
また若年層の発症は少なく、加齢とともに発症する人が多くなることでも知られています。遅発性ジスキネジアの発症平均年齢は65歳くらいであるとの報告が多いようです。
発症する人の平均年齢が高い理由には、服用歴が長ければ長いほど遅発性ジスキネジアの発症が増加することも関係しているかもしれません。
口をもぐもぐさせるような運動は、高齢になると薬を飲んでいなくとも起きてくることもあるようです。そのため高齢者での見極めには注意が必要です。心配なときは、かかりつけの医師に相談しましょう。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1c21.pdf
参考リンク:重篤副作用疾患別対応マニュアル「ジスキネジア」|厚生労働省平成21年5月
http://shinkoh-igaku.jp/mokuroku/data/M3706.html
参考文献:中村雄作「特集ジストニアとジスキネジア10遅発性症候群とは何か」Modern Physician Vol.37 No.6, P569-572, 2017
遅発性ジスキネジアの診断・検査
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28182000387
遅発性ジスキネジアの診断には、血液検査、CT・MRI、脳波検査、眼科的検査のほか、必要であれば遺伝子検査も行われます。先ほど紹介した不随意運動は、遅発性ジスキネジアにだけみられる症状ではないからです。
ハンチントン舞踏病・ウィルソン病・プリオン病、脳梗塞、脳腫瘍などでも似たような不随意運動があらわれます。また遅発性ジスキネジアと同じように、薬で誘発されるパーキンソン症候群とも区別されなくてはなりません。そこで様々な検査を行って、遅発性ジスキネジアかどうかを診断します。
血液検査では、甲状腺機能、セルロプラスミン、血清銅、梅毒検査、抗核抗体、血清Caなどが調べられます。なお遅発性ジスキネジアではCTやMRIで脳画像は正常を示すことから、脳の検査も詳しく行われます。
http://shinkoh-igaku.jp/mokuroku/data/M3706.html
参考文献:中村雄作「特集ジストニアとジスキネジア10遅発性症候群とは何か」Modern Physician Vol.37 No.6, P569-572, 2017
遅発性ジスキネジアの治療方法
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10186003436
現時点では、原因薬剤の中止・他の薬剤への変更・重症な時の不随意運動そのものへの治療の3段階があります。