2018年9月12日 07:00
子どもの心に寄り添うヒントをくれる5冊!不登校当事者の体当たりインタビューやコミュニケーションを助けるアイテムに学ぶ!
子どもの発達過程に合わせたアナログゲームや、それを通して得られること、その身につけ方までが分かりやすく載っています。
この本を書いたのは、アナログゲーム療育の開発者である松本太一さんです。発達障害児の学習支援を行ったのち、発達障害者のための就労支援に携わっていましたが、そのときに企業で求められる障害のある求職者のソーシャルスキルが「状況の変化に合わせて臨機応変に振るまえること」や「周囲の状況に関心を持ち続けること」であることに気が付きました。「落ち着く」ことが目標になってしまう療育の現場に戻り、新たに風を吹かせました。
どんなゲームを選べばよいのか判断が難しいですが、この本では子どもの発達の状況に合わせてゲームが紹介されているため、取り組みやすいかもしれません。また、よい指導のしかたも具体例とともに書かれているので、イメージが付きやすくなっています。(発行:2018/7/30)
コミュニケーションのなぞを解説!『絵でわかる なぜなぜ会話ルールブック』
ジェスチャーや会話のフレーズごとに、いつ、なぜそのようなことを言うのか、どう返したらいいのか、などが絵とともに分かりやすく説明されています。
発達障害児に向けた本を多数書いてきた東京学芸大学教育学部教授の藤野博さんと、自閉スペクトラム症の当事者でもあり臨床心理士でもある綿貫愛子さんがタッグを組んで手掛けた一冊です。
会話で悩むことが多い子どもが疑問に思うポイントが集まっています。さらに想像がしにくい相手の考えや意図が丁寧に書かれていることから、ただ会話のフレーズの暗記をするのではなく、理解していくステップが踏めるのも特徴です。(発行:2018/8/8)
今だからできるサポートを知ろう『障害のある子の「親なきあと」』
障害がある子どもを持つ親が抱える、親なきあとの課題に対して、親がいるうちにできるサポートなどをQA方式で説明しています。難しいと敬遠しがちの法制度や行政サービスについても、理解しやすい文言や例を用いて説明されています。
著者の渡部伸さんはご自身にも障害のあるお子さんがいるそうです。知的障害や精神障害の子どもを持つ親の悩みに寄り添い、ともに考える「親なきあと」相談室を立ち上げ、日本全国で講演や執筆活動を行っています。
もしもの将来を考えたときの漠然とした親の不安に対し、課題を分析し整理した上で、解決に向けたサポート案が丁寧に紹介されています。(発行:2018/9/7)
年長発達グレー息子、登園渋りの原因は「ゲーム」。毎朝トイレに立てこもり号泣、与えるのが早すぎた!?