2020年6月5日 07:00
ASD息子は親に興味ゼロ!幼児期から「親の存在価値」をあれこれプレゼンした結果…
親に対してあまり興味を示さなかった幼児期
Upload By 丸山さとこ
今でこそ「お父さん、お母さん大好き!」なコウですが、幼児の頃は“親が視界に入っていない”ような子でした。親に対して概ね無関心で、“親と離れて泣く”ということもありませんでした。
3歳児検診で指摘されるまで発達障害の可能性には気付いていませんでしたが、「親というものにあまり興味を示さない子だな」ということを感じていた私は、彼が幼児だった頃から少しずつ“親がいると楽しいし便利だよ”ということをプレゼンしていきました。
今回は、そんなコウと私の今までの関わりについて話していきたいと思います。
コウの視界に入るために「便利な存在」になる!
Upload By 丸山さとこ
まずは、コウのやりたいことに沿うことや必要な量の手助けをすることで、「親がいると楽しいし、物事が上手くいきやすい」と学習してもらいました。
それを理解していくと、「自分がしたいことのためには“親を動かすこと”が必要だ」という判断からコウはクレーン現象を見せるようになりました。親の手を取り、自分が親にやらせたいことをさせようとするのです。
自閉症児によく見られる行動とされるクレーン現象ですが、私はそれを見て「一歩前進したな」と感じました。1人で黙々と遊んでいる状態から「人という物」を必要とするようになったことは、人を認識する上で大きな成長だろうと考えたのです。
定型発達とされる子どもであれば、ブロックをとって欲しければ「ブロックちょうだい」と言うであろうところで、コウは親の手をブロックのところへ持っていきます。
発達に凸凹のない子どもであっても、まだ言葉が出ない頃であれば親の手をつかんでやらせようとすることはあるかと思うのですが、その場合は「親にやらせたい」という意思が見えるところがコウとは違うなと感じます。
コウの場合は、“親という人間に働きかける”という感じではなく、クレーンを操作するように親の手を使っているだけでした。
ですが、私はそれでも良いと思いました。同じ物でも、意味の分からない物や邪魔な物よりは“便利な物”の方がコウの意識に留まるからです。
コウにとって“信頼できる物”になるために
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コウにとって“意味のある存在”になるために、全体を通して(可能な範囲で)ブレの少ない関わり方をするようにもしました。