2022年2月27日 14:15
子どもの癇癪とは?何故起きるの?原因や背景を専門家が解説――マンガで学ぶ子どもの癇癪
特に言葉をまだ覚えていない乳幼児期の子どもの場合には、泣き叫んだり、暴れたりするなどの行動によってしか、自らの気持ちを伝える手段がありません。このような学習性の癇癪には、大きく分けると注目、要求、拒否の3つの場合があります。
【注目】注目を引きたい、かまってほしい
【要求】物が欲しい、活動を行いたい
【拒否】活動をやめたい、ある状況を避けたい等、嫌だという気持ちを伝えたい
つまり過去に、癇癪を起こすことによって結果的に要求を叶えたり、嫌なことしなくて済んだりしたといった経験があった場合にはコミュニケーションの手段として癇癪が習慣化してしまっていることが考えられます。
例えば、癇癪を起こすと母親が駆けつけて抱きしめてくれた、癇癪を起こしておもちゃを貸してもらったなど、親にとっては癇癪をやめさせようとしてとった行動が、子どもにとっては「癇癪を起こすことで望ましい結果が得られる」というご褒美になっていることもあるのです。癇癪はそれぞれの子どもの状況において別々の原因がありますが、こうした経験が重なることで、かまってほしいときに行うコミュニケーション行動として「泣き叫ぶ」「暴れる」ことが学習され、定着してしまっている可能性もあります。
まとめ
子どもの癇癪の原因は一人ひとり違います。乳児期には生理的な不快感や状況によって引き起こされる生理的な刺激に基づいた癇癪が多いですが、成長するにつれて学習性の癇癪へと変化していきます。
まずは子どもがどのような状況で癇癪を起こすことが多いのかを理解し、癇癪が起きる前に子どもの癇癪の原因の「不都合」や「困り」をできるだけ取り除くこと、癇癪に変わる適切なコミュニケーションを教えていくことがポイントです。
イラスト/かなしろにゃんこ。
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