2022年4月30日 16:15
親なきあとの、重度自閉症の兄と私の人生。私だけ自由で申し訳ない…複雑な想いで迎えたはじめての面会
家族(私)を気にしている様子があるのなら、それは「母が来なくなって今も寂しい思いをしている」ともとれるのではないかと思ったのです。
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そのあと、兄のケース担当の方から、最近の兄の様子や生活について詳しく聞くことができました。その話から兄にとっての「自分らしい生活」が送れていると感じましたし、担当の方にあたたかく見守っていただけていると感じました。
面会の時間は1時間ほどだったのですが、終わるころにはすっかり私の心は軽くなりました。
「Yくん、がんばってね。また会いに行くからね」と伝えると、兄は「うん、うん」とうなづきました(言葉は理解せずともあいづちをうってくれました)。
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ここ数年、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、入居している障害のある人の家族は面会が思うようにできないという話を聞きます。
そういった中でWEB面会が今回できたのは、コロナ禍であることが要因の1つかも知れませんが、私のように実家から離れて生活をしているきょうだい、家族にとっては、とても貴重なよい経験でした。
現在は2〜3ヶ月に一度施設に電話をして、兄の様子を聞いたり、兄が好きなお菓子を送るようにしています。今はまだそういったことしかできませんが、10年後にはまた違った関わり方ができるようになると思います。はじめに提案してくださった施設長には心から感謝します。
執筆/スガカズ
(監修:三木先生より)
「親なきあと」は本当に難しい問題ですよね。どういう方法や状態がベストなのかは、その人によっても違ってくると思います。そして、相当な悩みと葛藤を過ぎたあとでないと、「これでいいのかな」と思えないこともよくあります。
お兄さんのコンディションや反応がどうであったとしても、そのとき、そのときを過ごしていくことで、お互いに安心できる状態になっていくのかもしれませんね。
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