2022年6月11日 06:15
吃音がある少女の夢から誕生。「注文に時間がかかるカフェ」が目指す未来
1日限定の「注文に時間がかかるカフェ」で、吃音のある若者の夢を応援しませんか?
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「注文に時間がかかるカフェ」は、接客業に挑戦したいけれど一歩踏み出せない若者に自信を、吃音を知らない人にはスタッフとの交流を通して理解を、をコンセプトに活動が始まった1日限定のカフェです。吃音を抱えながらも接客業に挑戦したいと願う若者たちの夢を叶え、吃音についての理解を広げるために活動しています。
カフェに入るとまず、お客さんは吃音について説明を受けてから、吃音のあるスタッフとの交流を行います。この1日限定のカフェは全国へと活動の幅を広げていて、7月3日には川崎市での開催が決まりました。
https://peraichi.com/landing_pages/view/kitsuoncafe/
注文に時間がかかるカフェ
今回は「注文に時間がかかるカフェ」発起人であり、ご自身も吃音のある奥村安莉沙さんに活動の背景にある想いを伺いしました。
発達ナビ編集部(以下、ーー)「注文に時間がかかるカフェ」を始めた背景には、どのような想いがあったのでしょうか。
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奥村安莉沙:私が20代前半のころに実家の机の引き出しの奥から、クシャクシャになったある一枚の手紙を見つけました。
「20歳のありさへ。カフェで働く夢を叶えていますか?」
その手紙は、当時カフェ店員に憧れていた10歳の私が、未来の私に宛てた手紙でした。自分の名前さえ言えないほどの重い吃音があった私は、いつしかその夢をあきらめて大人になっていたんです。
25歳のころ、カフェ文化で有名なオーストラリアの街メルボルンのカフェで働きはじめた私は、障害がある人、家のない人、英語がまったく話せない人などが理解し合っている環境に衝撃を受けました。そして「日本に帰国したらこんなカフェを始めたい」と思ったのが「注文に時間がかかるカフェ」をつくった理由です。
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ーー活動の中で、理解が得られないなど困難なこともあったかと思います。
どのように乗り越えて来られたのでしょうか。
奥村安莉沙:「吃音」と一口に言っても、症状や必要なサポートは人それぞれです。ある方にとって快適な環境でも、ある方にはそうでない場合もあります。そのため、みんなが働きやすい環境にするにはどうしたらよいかを凄く悩みました。