子育て情報『言語聴覚士(ST)への相談内容とは?吃音は学校で配慮してもらえる?発話を促す工夫や障害告知についても【日本言語聴覚士協会理事にきく】』

2022年8月29日 14:15

言語聴覚士(ST)への相談内容とは?吃音は学校で配慮してもらえる?発話を促す工夫や障害告知についても【日本言語聴覚士協会理事にきく】


Q.言語聴覚士(ST)の方に相談する際、準備しておくと良いものはありますか?

A.お子さんのコミュニケーション場面を撮影した動画があると良いです。

言語聴覚士に相談したいと思っても、すぐに相談できないことがあると思います。また、日常とは異なる療育の現場では、環境の変化もありお子さんの様子が普段と異なるという場合もあります。

一つの方法として、スマートフォンなどでお子さんの普段の生活の様子やコミュニケーション場面、困っている時の様子など動画を撮影しておいていただけると、実際に療育で関わるときに、ご家族と一緒に確認しながらアセスメントしやすくなります。口頭でご説明いただくのでも大丈夫なのですが、イメージにずれが出てしまう可能性がありますので、動画があるとより伝わりやすくて良いです。

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Q.言語聴覚療法を受けるとき、保護者がどのようなことを意識すれば家庭療育にも活かせるでしょうか?

A.「言語聴覚士の行動を予測してみる」ことをおすすめしています。

たとえば言語聴覚士が「りんご」の絵カードをお子さんに見せたとき、お子さんが「りんご」と言ったとします。そのとき、言語聴覚士はなんと答えるのか?「りんご」と返すのか、「あかいりんごだね」と返すのか、それとも「真っ赤でおいしそうだね」と返すのか。


どういう声かけや反応をするんだろうと予測することで、保護者の方にとっても関わり方のヒントになります。ちなみにこの場合、声かけの工夫として下記のようなものがあります。

1.「りんご」の場合、子どものことばを真似することで、子ども自身が「りんご」と言ったことを確認できることと、共感していることを伝えることで相互作用のきっかけとしてコミュニケーションの成立を図ります。
2.「あかいりんご(だね)」の場合、子どもの「りんご」のことばに、「あかい」を加えることで、子ども自身の発話内容や意図を大人が理解していることを示しながら、発話意欲を促すことと、子どものことばを意味、文法的に広げていくことでことばには結びつきがあることを学習するきっかけとしています。
3.「真っ赤でおいしそうだね」の場合、やり取りを通じての役割交代や、子どものことばを使わずに新しいことばのモデルを提示します。
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Q.子どもに吃音があるのですが、小学校と同じように中学校の先生にも事前に伝えたほうが良いでしょうか?配慮は受けられますか?

A. 学校生活に支障が出る前に、事前に伝えることをおすすめします。

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