子育て情報『小児科医に聞く「熱性痙攣」とは?熱性けいれんの原因や予兆、対応法は?2回以上だとてんかんの可能性が?救急車を呼ぶ判断のポイントも解説【図解でわかる】』

2023年1月21日 16:15

小児科医に聞く「熱性痙攣」とは?熱性けいれんの原因や予兆、対応法は?2回以上だとてんかんの可能性が?救急車を呼ぶ判断のポイントも解説【図解でわかる】


熱性痙攣(熱性けいれん)とは?

熱性痙攣(熱性けいれん)とは、約38℃以上の発熱に伴って起きる痙攣のことを指し、「ひきつけ」と呼ばれることもあります。生後6ヶ月~5歳の乳幼児期に発症することが多いとされており、20〜30人に1人以上が発症します。なお、そのうち生後12~18ヶ月が最も発症しやすいとされています。気になる熱性痙攣の原因や予兆、種類、対応マニュアルなどについて小児科医に聞いてみました。


Q:熱性痙攣の原因はなんですか?予兆などありますか?

A:熱性痙攣は、いわゆる風邪といわれるようなウィルス性の感染症などによって体温が急激に上昇したときに、脳が痙攣を起こしやすい状態になるために起こります。

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熱性痙攣を発症する体質は、親やきょうだい間で家族性があるともいわれています。ただし家族に熱性痙攣を発症した人がいたとしても必ずしも発症するわけではありません。


Q:熱性痙攣にはどのような種類があるんですか?

A:熱性痙攣には「単純型熱性痙攣」と「複雑型熱性痙攣」の2つの種類があります。
ほとんどの例が単純型で、複雑型は1割ほどといわれています。

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単純型熱性痙攣
・全身での痙攣(全身発作)が起こるが15分未満で治まる
・意識を失うことがほとんど
・24時間以内に2回以上起こらない

単純型は良性の熱性痙攣なので後遺症が残ることはほとんどなく自然と治ります。単純型の場合、正しい対処を行えば後に大きな後遺症を負う危険性も少ないため、あまり大きな心配をする必要はありません。

複雑型熱性痙攣
・全身で痙攣せず、体の一部または左右非対称の痙攣が起きる
・発作が15分以上持続する
・24時間以内もしくは発熱中に痙攣発作を数回にわたって再発する

このいずれか1つがみられる場合は、複雑型熱性痙攣となります。複雑型の疑いがある場合、検査を受けることが推奨されています。

また、表情の特徴として、単純型熱性痙攣は両方の黒目が上方に偏移していることが多く、 複雑型熱性痙攣は顔面が片側だけピクピクし、黒目が横に偏移しているなどの特徴があります。複雑型熱性痙攣は後にてんかんが発症する可能性があるので、場合によっては治療が必要になります。そのため、熱性痙攣が起きたときには複雑型かどうかを見極めることが重要です。

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