2023年1月26日 14:15
水泳も習字も「目に見える成果」はなかったけど…自閉症息子の習い事、20歳過ぎた今「やっててよかった」という理由
残りの2日はその交換条件でゲームをして良い日です。
小学生だというのに、全く勉強の時間を増やしてなくて大丈夫か?とも思いましたが、まあヨシということにしました。
以前に、タケルといっちゃんがやっている習い事について書かせていただいた記事はこちら
↓↓
マンツーマンで力を発揮
いざ、習い事が始まってみると、水泳も書道も個人技ということもあり、先生が直接指導してくれるので、ほかの子どもたちとそれほどコミュニケーションを取らなくても大丈夫だということが分かりました。
元々ASDならではの凝り性で、同じことを繰り返し練習することが苦にならない性格のタケル。自分なりに追求したいことを見つけては、マイペースで技術を積み重ねることができたようです。
Upload By 寺島ヒロ
また、たまたまでしたが、両方とも人から話しかけられることの少ない静かな環境で学べることだったというのも、聴覚過敏があるタケルにとってプラスでした。
記録には残っていないけど
今は22歳で大学生になったタケル。子どものころの希望通り、フィールドワークに出るような学部に属しています。
臨海実習ではスイミングスクールで培った自在な泳ぎを見せ、周囲を驚かせたそうです。
プールで速く泳げなかったので、スイミング教室ではなかなか進級できず、ほかの子どもにからかわれたりすることもあったそうですが、「浮くことと潜ることを納得いくまで練習したので、仕事に必要な泳ぎができることには自信がある。嫌なことを言われるからと途中で辞めなくて良かった」と言っています。
書道も水泳も、何か賞を取ったり、周囲から褒められるような結果が得られたりしたわけではありませんが、今振り返ってみると、タケルの「周囲があまり気にならない特性」が幸いし、誰かと自分を比べて一喜一憂することもなく、自分なりのやり方で成功体験を積むことができたのかなと思います。
執筆/寺島ヒロ
(監修:井上先生より)
習いたいものについて、本人が自ら希望を言えたり、小学生で自分のルーティンの調整ができるのはすごいことです。また、中学生になって両立できないときに、習い事を調整できたことは、さらに素晴らしいことと思います。
習い事はその道を極めることが目的ではなく、大人になってから教養や趣味として役立っていくことが多いです。習い事は学校と違って、周りと比べないで続けられると、長く付き合えるのではないでしょうか。
【発達障害×運動会】苦手要素満載!?ダンス、徒競走、応援合戦…涙あり、笑いありの運動会エピソード6選