子育て情報『「何言ってるか分からない」5歳息子の言葉を伸ばすには、親はどうやって関わればいい?【専門家のアドバイスも】』

「何言ってるか分からない」5歳息子の言葉を伸ばすには、親はどうやって関わればいい?【専門家のアドバイスも】

、たしかに先回りして、言葉を思い出すまでの時間をショートカットしているとも見えます。ですが、私には、この場合はしのくんにとって「言葉を思い出す」よりも、「相手との会話を楽しむ」「会話の実践」に主眼がおかれる設定に変わったというように見えます。
言葉を思い出したり、言いたいことにしっくりくる言葉を探したり、そういうことは大事ですが時間がかかり、言いたいことがあるのにするする伝えられないじれったさを感じることもおそらく多くなります。「水族館に行った」ということをフォローしてあげることで、しのくんにとって大事な「水族館に行ってどうだったかを知らせる」にエネルギーを注ぎやすくなります。おそらく話の相手には、水族館に行って楽しかったんだよ!とか、面白かった、すごかったなどそうした興奮を伝えたいのではと思うのです。子どもの発言としては「水族館に行った」にそれも含まれると感じているお子さんは多いです。「水族館に行った(=おもしろかった!の意味)」、だからこそ、気の利く大人は「そう、よかったわねぇ」や「あら、楽しかった?」と返すことが多いのだと思います。そこを感覚的にkeikoさんも分かっているから、先回りして言いたいことを取ってしまったと感じるのでしょう。


でも、本来的には「楽しかった」「面白かった」などを(察してもらうのではなく)言えた方がいいです。そのあとの言葉がうまく出ずとも、「お母さんは楽しかったけど、しのくんはどうだった?」「魚がいっぱいいてびっくりしたね」「大きな魚がいたね」など、いくつか話しやすくするための呼び水となる言葉を伝えてもいいと思います。ときどきその中で「しのくんはどうだった?」とkeikoさんからインタビューすると、話しやすくなるのではと感じます。使う言葉のレパートリーを提示したうえで、話すことを実践してもらう、ということです。そういう意味で、keikoさんがご家庭でするサポート、実際の会話場面でのサポートそれぞれの目的を整理してみると、またそれぞれへの力点の置き方が明確になるように思います。

コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。

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