教室から毎日脱走!?活動に集中できない年少自閉症息子。心配な母がこっそり見守るも…
正直そんなことしているのは私だけでしたが、親の姿を見つけて教室から脱走するのはスバルだけなので仕方がありません。
そんな活動を続け、年少の終わり頃には面識のない保護者から「星さんってどの人だっけ?」「あの忍っぽい人」「ああ!」という認知のされ方をするようになりましたが仕方ありません。
おかげで少しずつ成長していくスバルの姿を1年かけて見守ることができました。スバルはゆっくりじっくり学び、座るべき時に座りクラスメイトと同じ事に取り組めるようになりました。
一斉指示は届いていないときもありましたが、それでも本当に大きな成長です。
年少も終わりに近づき、1年の集大成
年少も終わりに近づき、イベント工作スタッフの最終日がやってきました。
私は初めて、ほかの保護者と同じように忍ばず園舎に入りました。そして教室の窓の前を通るとき、ほかの保護者と同じようにわが子に手を振りました。
ほかのお子さんはうれしそうに小さく手を振り、すぐに活動に戻りました。
私は1年間忍びながら、スバルの姿を見て来たのです。
「たぶん今のスバルなら私を見つけても教室から飛び出して来たりしない」そんな確信がありました。
ーさあスバル! 成長した姿を見せておくれ!
私の姿を見つけたスバルは勢いよく立ち上がり「おかあさ~ん」と大声で叫びながら満面の笑みで大きく両手を振りました。
ー立っちゃうのか! こっちに来ちゃうのか!?
私はまだ忍んでいるべきだったと後悔しました。
しかしスバルはすぐに着席し、私の姿が見えなくなるまでニコニコと見送っていました。
ー座ったーーーー!!
少し焦ったものの、1年の成長の集大成を確認することができ、本当に安心しました。
執筆/星あかり
(監修:藤井先生より)
あかりさんが忍びながらスバルさんの園での様子をみてきた結果、成長を感じることができたのですね。
園の先生とあかりさんがうまく連携して、どうしたらスバルさんが落ち着いて園生活を送ることができるか、工夫を重ねた成果でもありますね。
これから成長することもたくさんあると思います。それと同時に、新たな悩みも生じることもあるかと思います。先生と連携して、成長を遂げたスバルさんの今回のエピソードを思い出して、「きっと成長できる」「大丈夫」と思うことができますね。
https://h-navi.jp/column/article/35029811
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(コラム内の障害名表記について)