イヤイヤ期が来ぬまま小4に…自閉症息子、自己主張よりルーティン優先だった幼少期
自閉スペクトラム症息子、1歳の頃は公民館の中の少数派
スバルがヨチヨチ歩きを始めた1歳頃から、私たちは遊び場を求めて児童館や公民館へ足を運ぶようになりました。
公民館には月に何度か、同じ年齢の子だけが集まる時間が設けてあり、そこへ行くとほぼ同学年の子どもしかおらず、この年齢特有の悩みを相談しあったり情報交換することができました。そして、それと同時に、成長過程の「多数派」と「少数派」を目の当たりにする機会になりました。
3歳でASD(自閉スペクトラム症)と診断されたスバルですが、1歳当時はちょっと言葉が遅いかな?くらいで発達に気になるところはありませんでした。ただ、公民館の中では何かにつけて少数派でした。
初めて公民館へ行った日。初めての場所、たくさんの人、ちょっと緊張気味の保護者に不安を感じて泣き出したりママの膝の上から離れられない子が多い中、スバルは私の元を離れ公民館の隅から隅までパトロールしていました。
もちろん私は後ろにピッタリくっついて危なくないように見守っていましたが、スバルはまるで自分だけの世界にいるかのように周りを気にしない堂々たるパトロールぶりに「これは大物になるぞ」と思いました。
そんなに広くない部屋の何がそんなに気になるのか分かりませんが、始まりから終わりまでスバルと私はウロウロと歩き回っていたので、あの頃公民館で一緒だった人たちは、私たち親子の残像しか覚えていないのではないでしょうか。
公民館という場所に慣れてきた頃、パトロールは任務のように続けていましたが、スバルは空間のチェックと共に人もチェックするようにもなりました。
いつも顔を合わせる親子にニコニコと近づき、近すぎる距離感で笑顔のご挨拶。
初めましての職員さんの膝に座って休憩。
人見知りする子が多数派の中、スバルは本当に変わった子だなと思いました。
ほかの2歳児の「熱い自己主張」に母、驚愕
2歳くらいになり、言葉が遅い少数派グループの子どもたちも次々話し始める中、スバルはまだ「バイ(バイバイ)」「ばあ(いないいないばあ)」「あー(Car)」の3語と宇宙語だけでコミュニケーションを取っていました。
少数派どころか1人取り残されてしまいました。
公民館では、言葉が増えできる事も増えた多数の子どもたちが集団イヤイヤ期に突入していました。
保護者が靴を履かせれば「自分でやる」