中2自閉症娘、欠席の友達に気づかない!?「他人へ興味がなくても困らない」けど…母の対応策は?
そこで私はこんな風に言いました。
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自分のためではなく、私に報告するためという目的にしたところ、娘はそれから、誰が休んでいたとかいうことをとても意識するようになりました。最初のうちは、休んだ子全員を覚えられませんでしたが、数名の名前を言えるようになりました。
私に休んだ子の情報を伝えることを続けた結果、中学2年生になった今は、周りをかなり見るようになり、私が聞けば、誰が休んでいるかや、誰かが怪我した、誰が早退した、誰が何委員で、誰が何部かなど、把握するようになりました。
ただし、反抗期真っ盛りなので、聞かないと教えてくれませんが……(笑)
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他人への興味が薄い娘に、他人への興味を持って100%周りを見ろ!というのは無理ですが、社会の中で、覚えておいたほうがいいことや、役立つであろうノウハウは教えていきたいと思っている私たちです。
他人への興味が薄く、他人の目もあまり気にならない娘ですが、人前でも、恥ずかしがらず堂々と発言でき、大きな声を出せます。みんなが恥ずかしくて嫌がることを、率先して「やります!」と言えます。そんな娘のいい部分は、そのまま伸ばしていってほしいと思っています。
執筆/SAKURA
(監修:新美先生より)
人への興味が薄い娘さんについてのエピソードを聞かせてくださりありがとうございます。
ASD(自閉スペクトラム症)の方を対人興味のパターンで分けると、人への興味が薄いタイプ、他人の反応が気になりすぎて合わせ過ぎてしまうタイプ、人に興味はあって関わりたいが一方的になりがちなタイプとあり、そのタイプは年齢や場面によって変わることもあります。SAKURAさんの娘さんの場合は、極端に人への興味が薄いタイプなのですね。毎日学校に通っているのにクラスメイトの動向にあまりにも無頓着だと、親としてはハラハラしてしまうこともありますよね。
でも意外にも、対人興味が薄いことで、マイペースを貫けてストレスが少なく健やかに過ごせるよい側面もあるのです。
とは言え、社会生活を営むには、あまりに無頓着すぎることが心配になるのもごもっともです。SAKURAさんのように、気にすべきポイントを具体的にマニュアル化してミッションにすることで、ルーチンの確認項目として定着させることできたのは良い方法だと思いました。