「将来の夢はない」中3自閉症息子、テストの点数には興味なし?でも高校受験前に変化が…
「将来の夢はない」と言うけれど
ASD(自閉スペクトラム症)の太郎は現在中学3年生である。高校進学については「分からない」「将来の夢はない」と言っている。
しかし、最近変化が見られてきた。高校進学について、まだ「通う高校」が決まっていないためイメージもわいていないようだが、試験で「点数」を取れないと入学できないものだと頭にあるようだ。
そう感じたのは、学習への取り組む時間の変化に気づいたからだ。私も同居する祖母も「勉強しなさい」などの強制的な声かけはしないようにしている。しかし、「点数を取れないと、希望する高校があっても入学が難しい」ということはテスト結果を持って帰ってきた時に話の流れで言うことがある。というかその時にしかむしろ言わない(その時がチャンスだとも思っている)。
祖母は「太郎ちゃーん、高校に入るには点数が大事ぞー」と言う。太郎は毎回「うん」「そうなん?」「テスト難しい」「分かった」という具合で、表情もあまり変えずにクールに返事をしている。
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学習に取り組む時間の変化
今までは自宅での学習の時間は少なくほぼ自由時間としていたが、リフレッシュも必要だろうと私は考えていたので何も言わず過ごしていた。
最近は、勉強部屋に引きこもって机に向かう太郎。効率的に学習できているかは別として、なんだかやる気は見えてくる。テスト前になると、特に勉強部屋から出てこない。大好きな駒もほとんど触らない。ひたすら机に向かっている。
大丈夫かなあと心配になり、ときどき部屋を覗きに行く。特に環境の調整に気が回らない太郎のために、祖母が空調を気にしてよく見に行ってくれる。
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振り返ると中学2年生の時に担任の先生から…
中学2年生の頃から学校の特別支援学級の担任の先生が代わった。先生は2年生の三者面談の頃から太郎に厳しめの言葉を伝えていた。私からしたらやや圧迫気味にも聞こえた。
「どういった高校行きたい?」「今の点数どう思っとる?」「点数伸ばさんと、もっとやる気ださんと」と真顔で言っていた。そんな抽象的で圧が感じられる言葉をかけるのは太郎に不向きなのでは?とも思ったり、先生と太郎との関係性が気になったりもした。
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そのまま中学3年生になり、先生もそのまま持ち上がりで担任になった。