「どうして僕は特別支援学級に?」障害のある子どもに聞かれたとき、どう答える?
特別支援学級にいることを疑問に思っている子どもへどう伝える?
私の息子(現在23歳)は、知的障害(知的発達症)を伴うASD(自閉スペクトラム症)です。同じく知的障害(知的発達症)を伴うASD(自閉スペクトラム症)の子どもを育てている知人から、こんな相談を受けたことがありました。
「特別支援学級に在籍していることを本人は疑問に感じているようで、なんでみんなと同じクラスに行けないの?と聞かれてしまう。どう説明したらよいのか困ってるので教えてほしい」と……。
特別支援学級とは、障害のある子どもが、学習または生活上に困りごとを克服するために設置されている少人数制の学級のことで、小学校、中学校に設置されています。なかよし学級、わかば学級など、数字ではない学級名だったり、1組~5組が通常学級、6組が特別支援学級としている学校もあったりと、さまざまです。
もちろん特別支援学級と通常学級の違いについて詳しく知らないまま通っている子どもいるでしょう。ですが「通常学級は児童35名に対して担任1名、特別支援学級は8名に対して担任1名の少人数」という状況にだんだんと気づき、自分が通っているクラスはほかのクラスとは違うんだと分かるようになるでしょう。
ですから、曖昧に答えないで「人には得意不得意があるので、個別の学習が得意な子や、少人数の方が適している子は特別支援学級、特別支援学級はスペシャルな教育『特別支援教育』を受けられる場なんだよ」とそのまま答えてあげればいいのではと伝えました。
さらに可能であれば、雑談の中で軽く伝えるのではなく、一対一の面談で第三者(医師や支援者など)から伝えたほうがいいと思っています。この自分に障害があることを理解しているか、またそれを説明できるかは、とても大事なことだからです。
息子の場合は
息子は中度知的障害(知的発達症)があるASD(自閉スペクトラム症)ですので、このようなことを聞かれたことは今までありません。ですが、特別支援学級がない中学校の前を通った時「僕は障害があるからこの学校には行ってない。特別支援学級のある学校に通ってる」と淡々と独り言のように言ってました。
決して自分を卑下しているわけではありません。事実を事実として捉えているようでした。
小学校の頃、放課後等デイサービスのヘルパーさんが毎日学校に迎えにきてくれて、18時までデイで過ごす生活をしていた息子。