子育て情報『運動会や発表会などの行事を嫌がるわが子。欠席する?練習だけ参加?悩むときの対応のポイントは【公認心理師・井上雅彦先生にきく】』

運動会や発表会などの行事を嫌がるわが子。欠席する?練習だけ参加?悩むときの対応のポイントは【公認心理師・井上雅彦先生にきく】

「本人が嫌がっているのに参加したところで子どもにとって意味があるのだろうか」という保護者のお気持ちをお聞きすることもあります。子どもの背中を押したほうがいいのか、無理せず休んだほうがいいのか、とても悩ましいところだと思います。

お子さんが行事を嫌がる場合の対応ポイントとしては、「行事に参加する・しない」の2択ではなく、行事の一連の流れを次のような3つに分けてみることです。

①本人が自分でできること
②少しサポートがあればできること
③サポートがあっても難しいこと

そのうえで、一番最後の「サポートがあっても難しい」場面については無理をせず、「自分でできる・少しサポートがあればできる」場面で参加できたらまずは十分である、という風に考えていきます。

「少しサポートがあればできる」という場面については、
・スケジュールや手順を見える化する
・タイマーなどを使って“終わり”を明確にする
・待つ時間が苦手なときは休憩スペースを作る、役割を作る
・感覚過敏性に配慮する
・部分的に参加する
・(集団練習ではなく)個別練習の時間を作る
などがよく取り入れられる工夫の例です。

お子さんが部分的にでも参加できた場面については、本人と先生やご家族みんなで喜び合って、お互いの成功体験にしていけるといいですね。

初めから「行事にすべて参加できる」を目指すというよりは、「本人が自分でできる・少しサポートがあればできる」場面を少しずつ増やしていけるといいでしょう。お子さんにとって良い体験で終われることが、次につながっていきます。


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行事の練習への拒否感が強いときは?

A: 練習への参加は、本番への参加よりも対応の優先度を下げるのも一つの考え方ですが、練習せずに本番に臨むというのも本人にとって大変ですよね。

そこで練習では、まずはほんの一部分参加する、先生がしっかりサポートする(支援の量を増やす)などから始めるといいかもしれません。どの場面でどんな支援があれば安心して参加できそうかお子さんと一緒に対話をしながら進めていくこともいいと思います。毎日行事のことばかり話題になったり練習をしすぎたりすると、かえって不安が高まる場合もあります。その子に合わせて、本番に備えて控えめにしておくという対応もあるでしょう。

練習がお子さんにとって嫌な経験になってしまうと、やはり本番にも影響するかもしれません。

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