週2回のホームヘルプで叶えられた自閉症息子の願い。居宅介護と移動支援、わが家の利用方法
私が、服薬治療中だった病気で手術をする可能性があったからです。相談支援員さんが役所の福祉課の方に相談してくれましたが、本来そういった場合はグループホームでのショートステイが推奨されるようでした。しかし、当時の息子は、家から連れ出すことは不可能な状態でした。息子が入所を拒否して大暴れした場合、無理に入所させることはできず、置いていくことになってしまうかもしれないと説明を受けました。そこで、役所の方とも相談しながらホームヘルパーを通しての見守りはどうかと提案され、ほかに方法はなく受け入れた形でした。幸いにも手術は免れ、現在は経過観察となっていますが、もしまた私に何かあった時、息子が外の人を頼れるようにしておかなければなりません。居宅介護の利用はその第一歩でした。
家に他人を入れることに抵抗のある方もいると思います。
私も最初のうちは部屋を完璧に片付けたりしていましたが、今はもう洗濯物を端に寄せたり、多少散らかっていても普通にお招きしています。ホームヘルパーさんも「全然お気になさらないでください!」とのことなので、気にしないようにしました!これも大切なことです。
他人に弱さを見せること、助けてもらうことは恥ずかしいことではないと言いたいです。こうして不登校サポートや障害児育児をしていると、どうしても謝る場面が人より多く、自らを恥じ入り、消えたくなってしまう日々ですが、全てを一人で抱え込むには無理がありますし、助けを求めてもいいんだと思います。最近は、不登校や発達障害に特化した居宅介護や訪問看護も増えているそうです。どうしても困ってしまったら、どうか「助けて」と言ってほしいです。私も「助けて」と伝え続けます。
執筆/花森はな
(監修:渡部先生より)
計画相談支援事業者は、必要な福祉サービスについて情報を提供し、アドバイスを行って、実際のサービス利用の道筋を作ってくれる、障害児・者にとってのキーパーソンです。
息子さんの状況や特性を理解して、「プロ」のヘルパーさんをマッチングしてくれたとのことで、とても素晴らしい事業者さんと出会えましたね。こうやって一歩を踏み出せたのは、「助けて」と伝えることができたからです。成人期以後も、日中活動や暮らしの場面などで、さまざまな支援が必要になってくるかと思います。これからも、困ったときには躊躇せず相談をして、息子さんやご家族の安心につなげていってください。