知っておきたい子どものこと vol.1 「赤ちゃんへの読み聞かせ」はいいことがいっぱい!
どうして動画じゃだめなの?
赤ちゃんは大人が話していることを見て真似て、言語をどんどん獲得していきます。つまり、赤ちゃんが言語を獲得する過程で大切なのは、まわりとのコミュニケーションなのです。動画を見せるだけでは、コミュニケーションは生まれませんよね。一方的にただ音だけが流れているだけでは、言語の獲得にはつながらないのです。
いっぽう読み聞かせは、「これは何かな?」「これはどうかな?」と、赤ちゃんとコミュニケーションをとることができます。1、2歳ごろの言葉が発達していく時期には、動画よりも絵本の読み聞かせの方がおすすめです。
専門家が教える!
絵本の読み聞かせのポイント
「わんわん」「ねんね」などの赤ちゃん向けの言葉を発するときに、対乳児発話(マザリーズ)と呼ばれる、ゆっくりとしたテンポで抑揚をつけて読むことが、赤ちゃんが喜ぶポイントです。絵本を読む際の言葉かけにも、ぜひこの発話を取り入れてみましょう。
ほかには、コミュニケーションをとることも大切。赤ちゃんの目をみて、絵を指さしながら読んであげましょう。このときに、親が一方的に情報を与えるのは避けたいところ。例えば、赤ちゃんに「〇〇はどこかな?」と聞いても反応がない場合、すぐに答えを教えてしまいがちですが、赤ちゃん自身が指をさしたり言葉を発するまで、ゆっくり待ってあげることも大切です。読み聞かせのポイントをおさらい
1赤ちゃんが好む話し方で読む2テンポはゆっくり、抑揚はたっぷりつける3赤ちゃんと絵本を交互に見ながら読む4絵本を指さしながら読む5赤ちゃんの自主性を大切にする赤ちゃんへの絵本、
いったいどれを選んだらいいの?
月齢や年齢に合った文章量やページ数のものを選びましょう。1歳前後であれば集中力が長く続かないので、10ページ前後がおすすめ。短い単語や日常生活に馴染みのある絵が描かれているものであれば、「パンはどれかな?」「ワンワンはどこにいるかな?」と、コミュニケーションをとりながら読み聞かせができます。他には、子どもに選んでもらうのも面白いですよ。
絵本をいくつか見せて「どれがいいかな?」と聞くと、意外な絵本を指さすことがあります。
今福先生のおすすめ絵本6選
いないいないばあ
松谷みよ子 文・瀬川康男 絵/童心社
赤ちゃんは「いないいないばあ」という遊び自体が大好きですよね。赤ちゃんと目が合うように描かれているので、本当にいないいないばあをしている感覚で楽しんでくれます。