子どもの思考力が確実にアップする! “考える癖”をつける、3つの方法
できることなら、我が子を有能な人物に育てたい――そう考える親は少なくないでしょう。しかし、「有能な」と一言でいっても、能力には様々な種類があります。最近は、学校や社会で評価される能力も多様化しています。
そんななか、とりわけ今注目されている能力の一つが、考える力=「思考力」です。この能力は、変化の激しい時代のなかで、新しい価値を創造するために欠かせない能力の一つといわれています。
そうなると、親としては、子どもの「思考力」を育むためにどうすればいいのか気になるところ。そこで今回は、「思考力」の必要性や意味を踏まえたうえで、家庭でできる育て方について考えていきたいと思います。
すでに、授業や入試に取り入れられている「思考力」
「思考力」が注目されるようになったきっかけの一つは、大学入試改革です。
2020年度から、大学入試センター試験に替わり、「大学入学共通テスト」が実施されます。同テストでは、これまでの知識・技能に加え、「思考力・判断力・表現力」が評価されることになっています。
こうした改革を見据え、小学校や中学校、高校においても「思考力」を養う教育が導入され始めています。例えば、かえつ有明中・高等学校で行われている「サイエンス」という授業。思考力をトレーニングする科目として、中学校のカリキュラムに組み込まれています。授業のポイントについて、同校のホームページでは下記のように説明しています。
「答え」ではなく「答えを導き出すためのプロセス」を磨くことが“サイエンス”の授業のポイントです。答えのない問題では、自分なりの答えを導き出し、その答えに合う証拠や客観的なデータ、資料で自分の答えの論理性を訴求することが大切です。
(引用元:かえつ有明中・高等学校|かえつ有明の教育)
また、中学入試においても「思考力」が評価され始めています。ここ数年、「思考力」を問う入試として「適性検査型入試」を実施する首都圏の私立中学校が増えているのです。
「適性検査」とは、もともと公立中高一貫校ができたときに導入された、複数の教科を横断して出題されるのが特徴の入試です。知識を組み合わせて解答を導く思考力や、問題文を素早く的確に読み解く読解力などが求められます。私立中学校では、「適性検査型入試」「総合型入試」「思考力入試」「自己アピール入試」など様々な名称で行われており、その数は2018年度入試で過去最高を記録しました。