語彙力アップにはテレビが有効!? 子どもの語彙力がどんどん増える日常会話
お子さんと話していて、「この話し方、私にそっくり!」「いつの間にかパパの口癖がうつってる!」と驚いたことはありませんか?それもそのはず。子どもは家庭の中で言葉を覚え、家族の会話を聞いて言葉の使い方を学びます。だからこそ、親御さん自身も気づかないうちに話し方の癖が身についてしまうのです。
小学校低学年の子どもは、これまで親やお友だちとの会話で使ってきた言葉とはまた違う “きちんとした言葉” を学び始めます。でも、はたして、授業で学ぶような言葉の意味をちゃんと理解できているのでしょうか?
今回は、子どもの語彙力を向上させるために家庭でできること考えていきましょう。
就学前の語彙力は入学後の成績を左右する!?
小学校入学直前の6歳児200人を対象に語彙力調査を実施したところ、子どもたちの間で深刻な『語彙力格差』が生じていることがわかりました。たとえば、「礼儀」「蔵書」といった11歳レベルの語彙力が身についている子がいる一方で、2歳児レベルの語彙力しか習得できていない子もいたそうです。その差はなんと9歳分!
(StudyHackerこどもまなび☆ラボ|ついに子どもたちにも「語彙力」ブーム到来!語彙力格差に負けないためにできることより)
なぜこのような語彙力の格差が生まれてしまったのでしょうか?
四天王寺大学の今井進氏は「家庭における教育力の格差が顕著になったと言われる昨今、ますます子どもたちの言語能力にも個人差が生じている」と述べています。
幼児期の言語や知識の獲得が、自らの体験・経験を通じて行われるがゆえに、その体験・経験の差が保護者の意識や経済的な条件に依存していることは重大な問題である。
(引用元:四天王寺大学紀要 第50号(2010年9月)|小学校国語科教育における授業研究の意義についてーまどみちお「きりかぶのあかちゃん」の事例研究ー)
それぞれの家庭の事情、保護者の教育力、その子どもの特性など、さまざまな要因が複雑に絡み合っているため、家庭内における教育への意識の高さに差が生じるのは仕方ありません。ただし、「やばい」「ウケる」「マジ」「ムカつく」……といった言葉を身近な大人が多用している環境であれば、子どもたちにその影響が色濃く出てしまうのは間違いないでしょう。就学前の子どもは話し言葉が中心の「生活言語世界」です。しかし小学校へ入学すると、書き言葉も加わった「文字言語世界」