子どものやる気をグイっと引き出す、3つの「ご褒美」テクニック
ウィキペディアでは、下記のとおり定義づけられています。
内発的に動機づけられた行為に対して、報酬を与えるなどの外発的動機づけを行うことによって、モチベーション(やる気)が低減する現象である。例えば、好きでプレイしていたゲームに金銭的な報酬を与えられると、やる気がなくなってしまうなど。抑制効果ともいう。
(引用元:ウィキペディア|アンダーマイニング効果)
例えば、もともと勉強が好きな子どもに、もっと頑張ってほしいからと、親が「勉強を頑張れば、ご褒美をあげる」と約束するとします。そうすると、子どもはご褒美があるうちは頑張りますが、ご褒美がなくなると頑張らなくなってしまう――これが「アンダーマイニング効果」です。
もともと勉強が好き(内発的動機づけ)で、自ら進んで勉強をしていた子どもでも、ご褒美を与えられることにより、それをもらうこと(外発的動機づけ)を目的として勉強をするようになってしまうのです。そして残念なことに、一度そうなってしまった場合、「好きだから勉強する」という気持ちはどんどん薄れてしまい、もとに戻りにくくなってしまいます。
やる気を最大限に発揮してほしいという親心から与えたご褒美により、子どものやる気がなくなってしまうわけです。これでは、意味がありません。
やる気を育てる、3つの「ご褒美」テクニック
では、子どもにご褒美をあげることは、やめたほうがいいのでしょうか。これに関しては、必ずしもそうとは言いきれません。「アンダーマイニング効果」の特徴を生かし、うまく子育てに取り入れれば、良い効果をもたらすことも。そこで、3つのご褒美の活用例をご紹介します。
1. ご褒美を形のないものにする
ご褒美は、一時的なやる気を引き出すには強力な効果を発揮することがあります。ですから、「アンダーマイニング効果」さえ起こさなければ、ここぞというときには積極的に導入していきたいものです。
生活情報サイト「All About暮らし」子育てガイドの佐藤めぐみさんによれば、「アンダーマイニング効果」は、お金やおもちゃ、お菓子など目に見えるご褒美によって起こる現象だそうです。逆に、目に見えないご褒美では起こりにくいといわれています。
つまり、形のないものをご褒美にすればいいのです。例えば、子どもがお手伝いをしたらギュッと抱きしめる、宿題を早く終わらせたら「すごいね」と褒めてあげる——こうした形のないご褒美は、親子のコミュニケーションにもなるのでおすすめです。