「聞く力」は「話す力」よりも重要だった! “聞ける子” の親がしている5つのこと
をつけたうえで「話す力」を養っていくとよいでしょう。
聞く力は、ことばの習得にはなくてはならない能力です。もっと言えば、物事を学ぶ際の基本姿勢としてなくてはならないもの。学ぶ姿勢の背骨のようなものです。
幼児期では特に5歳くらいになると、聞く力があるかどうかで、その後の知能の発達や学習能力にも大きな差が出てくるようになります。
(引用元:祖川泰治(2015) ,『IQがみるみる伸びる0歳から6歳までの遊び方・育て方』,廣済堂出版.)
また、臨床心理士として、子どもの心と教育をテーマに活動している河井英子氏は、言葉をしっかりと聞くことは、単に国語の力がつくというだけでなく、思考力を高め、理解力を深めることにも深くつながっていくと言います。それはまさに、学力を伸ばすために最も重要な条件。
「話す力」「書く力」は、話させたり書かせたりすれば、その能力を他者が確かめることが容易です。
しかし、きちんと「聞く力」がついているかどうかは、はたから見ているだけではよくわかりませんよね。
だからこそ、家庭で「聞いているかな?聞いたことを理解しているかな?」と意識的に確かめ合うような時間が有意義になってきます。
家庭内でチェック!日常で養う「聞く力」
もしも、お子さまに「聞く力」があまり身についていないようだと不安なら、家庭内で以下のことを確かめてみましょう。
□会話のキャッチボールはできている?
ふだんの親子の会話を振り返ってみましょう。「幼稚園で何して遊んだの?」「おすなばあそびと〜、おかいものごっこと〜。」「そういえば、買い物に行かなくちゃね。夕飯は何がいいかな?」というような、話の道筋を逸れるような会話を無意識にしている場合は要注意です。親が子どもの話に熱心に耳を傾けないことには、子どもに聞くことの重要性は伝わりません。□叱るときにばかり言葉を多く使っていない?
子どもがモタモタしていたりすると、親はついしつこく叱り続けてしまうことも。
しかし、くどくどと叱られる経験が多くなると、子どもは防衛手段として心の耳を閉じ言葉を聞き流す癖をつけてしまうのです。そうならないためにも、逆に褒める場面でたくさんの言葉を使ってみてはいかがでしょうか。褒め言葉は「すごいね」などと簡潔になりがちですが、具体的な感想を交えながらたっぷりと褒めてあげれば、子どもは聞くことで嬉しい気持ちが生まれ、自ずと聞く姿勢も身についていくはずです。