過干渉の原因は親自身の「コンプレックス」!? 親子セットで自己肯定感を高めたほうがいい理由
「学力が高い子どもは自己肯定感も高い」という、学力と自己肯定感の関係性については、子どもの教育に高い関心を持つ読者の皆さんはよくご存じかもしれません。そしてきっと、子どもの自己肯定感を高めるための言葉がけなども、すでに実践済みかと思います。
しかし、「自己肯定感は親子セットで育むもの」ということまで知っている方は、あまり多くないのではないのでしょうか。子どもの学びや気づきをサポートする私たち親も同じように、自己肯定感を高めて接することが大切なのだそうです。
自己肯定感は大人になってからも高めることができます。今日からできる自己肯定感アップの方法についてご紹介しましょう。
「自己肯定感」が高い子どもは学力も伸びる
まず、「自己肯定感」について見てみましょう。
「自分ならできる」「ここに存在していていいんだ」「自分は愛されている」と思う気持ちが自己肯定感です。
「自己効力感」「自己承認」「自己評価」「自尊心」なども同じような意味といえます。
心理学や教育学の文献では「自己肯定感」を次のように定義しています。
「自分の可能性を信じ, 自分はできるんだという自信をもち,肯定的に自己を認識すること」
「ありのままの自分を受け止め、自己の否定的な側面もふくめて、自分が自分であっても大丈夫という感覚である」
(引用元:田島賢侍, 奥住秀之(2013),「子どもの自尊感情・自己肯定感等についての定義及び尺 度に関する文献検討 : 肢体不自由児を対象とした予備的 調査も含めて」, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系 64(2): 19-30.)
また、自己肯定感と学力には関係があるともいわれています。毎年、小学6年生と中学3年生を対象に行なわれている全国学力・学習状況調査では、算数・国語(および3年に一度の理科)の学力調査のほか、学習や生活環境についてのアンケートも行なわれており、この調査結果から、自己肯定感と学力には関係があると指摘されています。
「自分には、よいところがあると思いますか」との質問に、肯定的に回答した児童生徒の割合は平成25年度以降、増加傾向が見られ、平成30年度は約8割となった。また、この質問に肯定的に回答した児童生徒の方が、平均正答率が高い傾向が見られた(ただし、中学校国語においては「どちらかといえば、当てはまる」と回答した生徒の平均正答率が最も高かった)。
(引用元:国立教育政策研究所|平成30年度全国学力・学習状況調査の結果5.児童生徒の自己肯定感等に関する状況)