【子どものストレス原因・症状・対処法】不安な気持ちを表現できない幼少期のSOSサインに注意
その結果、一時的な腹痛や下痢を引き起こしますが、身体が環境に適応していくと治るケースが多いようです。とはいえ、「小さな子どもでもストレスがお腹に影響する」ということは肝に銘じておきましょう。
NPO法人「子育てひろばほわほわ」の顧問・永瀬春美さんは、「慣れない新生活に加えて、『不安な気持ちを表現できないこと』が重なって腹痛の症状ができることもあります」と述べています。
ここで見直すべきは親子の日常でのやり取りです。普段から「ちょっとしたことでグズグズ言わないの」「平気平気、そんなの大したことじゃないでしょう」と言ってしまいがちなら要注意!一見良い対応にも思えますが、子どもは自分の気持ちが否定されたと感じます。そして、このような経験の積み重ねが、感情を素直に表現できなくしてしまうことにつながるのです。つまり、新生活の不安にそのジレンマが加わって、腹痛を引き起こすというわけです。
子どもが「お腹が痛い」と訴えるようなら「不安だよね」「何に困っているの?」と、子どもの目線に立って不安な気持ちに寄り添ってあげましょう。
子どものストレスに親はどう対処する?
では実際に、我が子がストレスを感じていると知ったとき、親としてどのように対処すればよいのでしょうか。
ストレスマネジメントの第一人者である教育心理カウンセラーの田中純先生は、「日頃の親子関係が重要」といいます。些細なことでも親子であれこれ語り合う習慣ができていれば、子どもの心の変化を敏感に感じ取ることができます。また、家庭は子どもにとって心から安心できる場所でなければなりません。親に話すことで気持ちがスーッと楽になると子ども自身が気づくことで、親子の関係はさらに風通しの良いものとなります。そのうえで具体的な対処法を見ていきましょう。
■「そんなの大したことじゃないよ」「他の子だって同じような経験をしてるよ」はNG!
悩みの重さは人それぞれであり、他の人と比べるのは良い解決法ではありません。「あなたにしかわからない辛さがあるよね」と、その問題が子どもにとってどれだけ重大なのかを理解してあげましょう。
また、我が子自身の成長を認め、「今できていること」に焦点を当てて褒めてあげると自信につながります。
■話すことを強要するのはNG!
無理やり聞き出そうとすると恐怖心を煽ります。「今でなくてもいいから話したくなったらいつでも話してね」