子育て情報『寝るのが遅いと自己肯定感が下がる。デメリットだらけの「子どもの睡眠不足」』

2019年4月15日 11:40

寝るのが遅いと自己肯定感が下がる。デメリットだらけの「子どもの睡眠不足」

国語と数学の正解率を調べたところ、毎日朝食を食べる生徒に比べ、まったく食べない生徒は20点近く下がる傾向にありました。朝食を食べない理由のほとんどは起きる時間が遅いからというもの。睡眠時間がしっかりと取れていれば早起きができ、朝食が食べられるという好循環が生まれるのです。

寝るのが遅いと自己肯定感が下がる。デメリットだらけの「子どもの睡眠不足」


睡眠不足と肥満の意外な関係

「体の成長」に関しても、睡眠は重要な役割を果たします。体内では、寝ている間にさまざまなメンテナンスが行われているのです。

体の機能を正常にコントロールする物質である、ホルモン。その中でも、体を作る働きがある「成長ホルモン」は、子どもが大人へ成長していくために大切な骨や筋肉を発達させるものです。この成長ホルモンは、睡眠の前半に現れる深い眠りのときに集中的に分泌されることがわかっています。


睡眠をしっかりとらず成長ホルモンの分泌が不十分な場合、子どもたちの体の発育に影響が出ることが考えられます。また、成長ホルモンは傷ついた細胞を修復し、免疫力を高める力もあり、病気になりにくい体づくりのためにも重要なもの。さらに脂肪を分解する作用もあるので、成長ホルモンが足りないと肥満になってしまいます。同時に、肥満になると成長ホルモンが出にくくなる傾向も。睡眠と肥満の関係には深い関係があるのです。

寝るのが遅いと自己肯定感が下がる。デメリットだらけの「子どもの睡眠不足」


これに関する興味深いデータを紹介しましょう。平成元年生まれの富山県在住の児童1万人を対象として追跡調査を行った研究では、幼少期の睡眠時間と思春期の肥満が関連するということが報告されています。3歳の時に睡眠時間が11時間だった子どもと9時間未満の子どもを比べると、中学1年時での肥満の発生率には1.6倍もの違いが。
睡眠が短い子どものほうが10年後に肥満になりやすいことが分かったのです。また、小学1年生から4年生にかけて充分な睡眠時間を確保した子どもは肥満発生リスクが最も少なく、睡眠不足の子どもは肥満リスクが1.4倍に上昇していました。これもホルモンによる影響だと思われます。

睡眠をきちんと取っていると、食欲を抑える「レプチン」というホルモンが分泌されます。逆に食欲を高める「グレリン」は睡眠が減ると分泌が増えます。大人を対象とした研究では、8時間睡眠の人に比べて5時間睡眠の人は「レプチン」が15.5%減少し、「グレリン」が14.9%増加したと報告されています。睡眠不足になると、気付かないうちに食欲が旺盛になって、食べ過ぎて太ってしまうのです。

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