子育て情報『「心の脳」に直接働きかける読み聞かせ。語彙を豊かにし、学力向上につながる読み方とは』

2019年5月6日 09:03

「心の脳」に直接働きかける読み聞かせ。語彙を豊かにし、学力向上につながる読み方とは

「2013年度全国学力・学習状況調査(きめ細かい調査)の結果を活用した学力に影響を与える要因分析に関する調査研究」(国立大学法人お茶の水女子大学)をもとにつくられた、絵本の読み聞かせと学力の関係を示すデータがあります。それによれば、子どもが小さい頃絵本の読み聞かせをしていた家庭の子どもは、そうでない家庭の子どもより、国語と算数の正答率が高かったのだそう。小学6年生と中学3年生を対象とした調査ですが、その傾向は両方に見られました。

一方で、2015年に実施された「大学生意識調査-東京大学編」(KUMON)では、「子どものころ、親にしてもらって感謝している教育とは?」という問いに対する東大生の答えで最も多かったのが、「本の読み聞かせ」でした。つまり、実際に学力の高い学生の多くが、小さい頃に絵本の読み聞かせをしてもらい、それがよかったと感じているということです。

なぜ、絵本の読み聞かせで学力が向上するのでしょうか。絵本スタイリストの景山聖子さんは、その要因のひとつに「語彙力」を挙げます。ここでいう語彙力とは、どれだけ多くの言葉を知っているか、その言葉をどれだけ適切に使えるか、を示す力のこと。
景山さんは、次のように説明します。


お子さんに絵本を読み聞かせてあげるだけで、自然と語彙力が鍛えられます。その上、多くの言葉を理解することで、文章理解力も増します。さらには、小学校で全教科の先生の話がより深く理解できるようになります。その結果、学力の高い子どもが育ちます。

(引用元:Study Hackerこどもまなびラボ|「読み聞かせ」でなぜ学力が上がるのか?絵本がもたらす ”驚きの効果”)

景山さんの言うとおり、語彙力や文章理解力は国語のみならず、全教科で活かされます。言葉や文章がまったく使用されない教科はないからです。逆に、語彙力が乏しいと、授業中に先生が何を言っているのかわからない、テスト中に問題文の意味が理解できない、なんてことも起こりえます。


絵本の読み聞かせで鍛えられた語彙力は、学校に入ってからの学びをそっと支えてくれるでしょう。

効果を高める読み聞かせ方とは!?

では、こうした効果をより高めるには、どのように読み聞かせればいいのでしょうか。

まず、読み聞かせる絵本の選び方としては、毎日違う絵本をたくさん読み聞かせるより、同じ絵本を繰り返し読み聞かせるほうが、語彙力を鍛えるのには効果的であるといえます。

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