お子さんの「苦手」を知っていますか? 1年生→2年生進級時に気をつける学習ポイント
基本をしっかりと身につけるまで、何度でも繰り返し教えてあげるのがポイントです。
■正しい文章を書く基礎をかためる
2年生では文章の組み立てを考えて書くことが求められます。
・「はじめ」に何を知らせたいかを書く
・「中」に知らせたいことを詳しく書く
・「おわり」にまとめのことばを書く
この決まりを守って文章を書くのは意外と難しく、とくに日頃から本を読む習慣がない子どもはつまずきやすいといいます。学年が上がるにつれて文章がより長く複雑になるため、順序を整理して、構成を考えながら文章を作成する力を身につけましょう。
普段から家族で短い手紙のやり取りをしたり、映画や本の感想を短い文章にまとめるなど、日常の中で「文章を組み立てる」訓練をするといいですね。
2年生の算数。学習のポイントは?
1年生の算数の目的は「数や図形に親しみ、算数の楽しさを感じること」とされています。数を正しく数えることや時刻と日常生活を関連づけるなど、身近な数について学ぶことが学習のメインでした。
2年生ではさらに進んで、「数の概念についての理解を深める」ことを目的とします。たとえば「買い物に行ってすばやく計算できると便利!」というように、数理的な処理を生活や学習に活用しようとする意識を求められるのです。
■基礎の基礎を再確認する
東京大学名誉教授で教育学者の汐見稔幸先生は、算数こそ最初につまずかないように家庭で見てあげるべき、といいます。
たし算のルール、ひき算のルール、さらに九九といった基礎の基礎のところがきちんとわかっているかどうか、とても大切なので、ここは家庭で意識的にみてあげてください。
この基礎部分ができていないと、2ケタや3ケタのたし算、ひき算、やがてわり算などのステップに進むことができなくなります。
(引用元:汐見稔幸(2008年),『汐見先生の素敵な子育て「子どもの学力の基本は好奇心です」』,旬報社.)
算数は積み重ねていく勉強です。一度つまずくと取り戻すことが難しいからこそ、低学年のうちに理解を深める必要があるのです。
■ぐんと複雑になる計算問題
2年生では、足し算・引き算・かけ算の3つが計算問題に上がります。
進級した時点で「繰り上がり・繰り下がり」をしっかりとマスターできていないと、筆算でつまずいてしまうでしょう。
「アメが3つの箱に6つずつ入っています。3つ食べたら残りはいくつ?」