ミュージカル『アニー』の演技はなぜ変わったのか? 子どもの自主性を伸ばす教育――
と考えているようでした。
アニーの子役指導のやり方について大きく分けると、「演出家が指示を出す」「子どもに考えさせる」の2つになりますね。なんだか、子どもの教育とリンクすると思いませんか?
ミュージカルの演技指導と小学校での教育の比較
そこで、小学校の教育についても考えてみます。小学校低学年のうちは、どうしても教師の指示が多くなりがちです。ですが、中学年、高学年になるにつれて、子どもに考えさせる場面が増えてきます。教師の指示を減らすことができるようになるのです。
最近はとくに、「子どもに考えさせる教育」や「楽しい教育」が求められていますよね。どうしてこのような教育が求められるのでしょうか。
学校の教科の勉強(生きていくうえでは、どんなことでも全てが勉強だと考えられますが、ここでは学校の教科の勉強に限定します)だけにフォーカスして育てると「危険」ですよ、という風潮になってきたからです。逆に、子どものときにさまざまな体験をしてきている子ほど、「困難に立ち向かう力」があるようです。
StudyHackerこどもまなび☆ラボでも、たくさんの先生方が「子どもにはいろいろな体験をさせましょう」「学力だけを重視するのは危険ですよ」と言っています。なぜならば、いろいろな経験をすることで「考える力」を育むことができるからです。答えのない問題に立ち向かう力こそが「考える力」となるでしょう。
子どもの自主性を伸ばすために家庭でできること
今後の教育は、どうやら「教科の勉強だけをさせるのでなく、さまざまな体験をさせ、自主性を育てること」が大切になるようです。これからやってくると言われるAI時代に必要な力は「チャレンジ精神や主体性、行動力、洞察力などの人間的資質」だと、大学教授などの有識者も言っています。
では、実際に家庭でどのように子どもを育てていけばよいのでしょうか。
ここでは、家でできることをごく簡単に紹介しておきます。
子どもに選択させる親の価値観で決めてしまわずに、子どもの「やりたい」を優先させましょう。といっても、実際はなかなか難しいですよね。小さなことから始めてみませんか?「今日のお味噌汁の具は、じゃがいもとお豆腐、どっちにすればいいと思う?」など、「どちらがいい?」と選択肢を用意してみるのはどうでしょう。自分で考える習慣がつくと、「〇〇×△△はどうだろう?」と、独創的な発想もできるようになりますよ。