5人に1人が「HSC」。繊細で共感性の高い「ひといちばい敏感な子ども」の特徴とは?
また、当てはまった質問が1~2つしかなかったとしても、その度合いが極端に強いようであれば、お子さまはHSCの可能性があります。
次項では、HSCの子供が成長する過程(0歳~12歳)で親が気をつけることについて見てみましょう。
HSCの子育てアドバイス【乳児期・幼児期・学童期】
お子さまがHSCの親御さん、もしくは、「HSCかどうか判断が難しいけれど、ほかの子供と比べて敏感すぎる……」と感じている方に向けて、HSCの年齢別アドバイスを紹介します。
【乳児期(0歳~1歳)】
アーロン博士によると、敏感な乳児は過剰な刺激が原因で泣き続けることがあるそうです。生後4ヶ月以上の乳児(*)で、「一度に2時間以上泣く」「1日に3時間以上泣く日が週に3日ある」ときは、赤ちゃんのまわりにある「刺激」を減らしてみましょう。たとえば、以下のようなことです。
- 無理に喜ばせようとしたり、大きな声であやしたりしない
- おもちゃ、写真、スマートフォンなどをベッドまわりから排除する
- 夜だけでなく、日中の音も抑える
- お風呂や食事は、できるだけ毎日同じ時間に行なう
- 知り合いの訪問はなるべく避ける
- 綿100%の柔らかい服を選ぶ
- 1歳になるまでは引っ越しや旅行を避ける
- 親は子供の近くで興奮しないようにする
また、生後6ヶ月頃のHSCは、非HSCに比べて「眠りにくい」「すぐに目を覚ます」といったことが多いでしょう。その場合も、刺激を減らすことを意識してみてください。
*…栄養状態も体格もよく、病気ではない乳児
【幼児期(1歳~5歳)】
HSCのストレスの原因は、過剰な刺激です。そして幼児期のHSCにとって最大の刺激は「変化」なのだそう。弟や妹ができたとき、食べたことのない料理を出されたとき、日々の習慣が変更されたとき、新しいことに挑戦するとき、突然の計画変更などです。
HSCが変化に対応するときは、脳内で刺激を処理する必要があります。AがBに変わるならば、Aに合わせてつくり上げてきた脳の処理プロセスを、今度はBに合わせてつくり上げなければなりません。親が考える以上に、HSCにとって変化への適応は大変なのです。ですから、HSCである子供には、次のような「変化を負担に感じさせない工夫」をするとよいでしょう。
- 「あと5分だよ」「あと1分だよ」と約束の時間を前もって知らせる。時間になったら、「ご飯の時間だよ」と声をかける
- 初めての食べ物を出すときは、「これもお母さん(お父さん)