「習い事やめたい」は好奇心旺盛な証拠! 教育の専門家は「やめどき」をこう見てます
【長く続けている習い事】→やめることも選択肢に入れて
子どもが長く続けている習い事をやめたいと言い出したときは、よりしっかり理由を聞くことが大切です。なぜならば、深刻な問題が隠れていることが多いから。人間関係が原因で行きたくないのかもしれませんし、周りのレベルについていけなくなり習い事の時間が苦痛なのかもしれません。ですから、問題が解決しない場合は、やめることも選択肢に入れるべきです。もしやめる選択をしたのであれば、次の目標について親子で話し合ってみましょう。
■「やめたいレベル」を見極めて対処すべき(臨床心理士・福田由紀子氏)
臨床心理士の福田由紀子氏は、子どもの「やめたいレベル」を見極めて、それによって対処を考えるべきと言います。レベルは次の3段階です。
【やめたいレベル1:習い事が面倒くさい】
やめる決断を急がず、習い事を始めたときの楽しさを思い出させるような会話をしたり、ときには休ませたりしてもいいでしょう。
「もっと試合で活躍したいのに地味な練習ばかりでつまらない」「難しくなってきたから行きたくない」などのスランプかもしれません。子ども自身が積極的にやめたいと思っているわけではない状態ですので、様子を見つつ、子どもの「やりたい」気持ちを引き出すようなサポートができるといですね。
【やめたいレベル2:習い事がイヤだ】
“黄色信号” の「積極的拒否」の段階です。子どもの気持ちをじっくりと聞いてみてください。「やりたいけど、うまくいかない」「頑張ったのに評価されない」など、気持ちが揺れているのかもしれません。気持ちが不安定なときなので、「すぐにやめたいと言うなんて、あなたはダメな子ね」など、人格を否定するような言葉は絶対にNG。子どもの気持ちに共感することがなによりも大切です。担当の先生に相談してみるのもいいでしょう。
【やめたいレベル3:習い事がつらい】
「習い事に行くのがイヤ」なのか「習い事に行くのがつらい」のかを子どもに聞いて、 “赤信号” の状態かどうかを確認しましょう。つらいのであれば、すぐにやめることも考えるべき。ここまで状況が進行してしまうと、子どもの自尊心は低下し、意欲が大幅に落ちてしまっているからです。親はとにかく子どもの気持ちを受け止めてあげましょう。完全にやめるのではなく、「一時休会」という決断もありですよ。
さまざまな角度からのアプローチがありますね。