子どもの自己肯定感を下げる “絶対に言ってはいけない言葉” は、〇〇を否定する言葉だった
■子どもの存在そのものを否定する言葉
「あんたなんて産まれてこなければよかったのに」
「お前なんていないほうがいい」
「捨ててしまいたい」
これらの言葉は、どんな場合であっても決して言ってはいけません。もちろんほとんどの親は、このような言葉を発したことはないでしょう。しかし、ときに冗談や過剰な謙遜、周囲への照れなどから軽い気持ちで言ってしまうケースも。
たとえ冗談でも、言われた子どもは心に深い傷を負うかもしれません。大人になって何かにチャレンジしようとしたとき、幼いころに親から存在を否定されたことを思い出し、「どうせ自分なんか」と一歩も踏み出せなくなってしまうこともあるので注意が必要です。
■子どもの人格を否定する言葉
「あなたって意地悪な子ね」
「どうしていつも迷惑ばかりかけるの!」
たとえばお友だちを叩いてしまったとき、「お友だちを叩くなんて乱暴な子ね!」と子どもの人格を責めるか、「お友だちを叩くのは悪いことだよ」と行動そのものに対して注意をするかで、受け取り方は大きく変わります。
『子どもが一週間で変わる親の「この一言」』(三笠書房)の著者の波多野ミキさんは、「人格を否定されるようなことを言われ続けると、だんだんとネガティブになり、『自分はダメな子なんだ』と思うようになります」と警鐘を鳴らしています。あくまでも「子どもの行動そのもの」に目を向けて、人格を否定しないように気をつけて。
■子どもの能力を否定する言葉
「何度やってもできないなんてダメな子ね」
「お前には無理だ」
自分の能力を否定される言葉で叱られ続ける弊害について、前出の親野先生は次のように述べています。よく見られるのは、「ダメな自分は親から愛されないのではないか」という不安から、わざと心配させるような行動をとり、「こんなに心配してくれているから自分は愛されているんだ」という確認作業を行なうこと。
また、子どもは自分が叱られながらも、親の口調や態度をよく観察しています。その結果、親の叱り方をまねするようになることも。弟や妹、友だちに対して、できないことをとがめるような口調で責めるようになる前に、親自身の叱り方を見直す必要があるでしょう。■兄弟・姉妹や他の子と比べる言葉
「お兄ちゃんはできるのに……」
「お友だちに負けないように頑張りなさい!」
『叱りゼロ!「自分で動ける子」が育つ魔法の言いかえ』(青春出版社)