「心が折れても立ち直れる子」の親がやっている “5つ” のこと。幼少期にレジリエンスを鍛える
折れても立ち直れる子に備わる3つの要素を軸に、専門家のアドバイスを5つご紹介します。
レジリエンスの育み方1:遊びを通して「失敗と成功」を経験させて
前出の小玉氏は、「遊びはレジリエンスの土台を築くのに絶好の機会」と言います。特に幼児期から児童期にかけては、遊びを通して「失敗と成功を繰り返す経験」が、子どもの自己効力感と自発性を育みます。それがレジリエンスの土台となるのだそう。
注意点として小玉氏は、親の意向や指示ではなく、子ども自身が「おもしろい」「楽しい」と感じる遊びをさせるべきとしています。 “お膳立てされた遊び” ではレジリエンスは育まれないようなので、気をつけたいところです。
レジリエンスの育み方2:まずは「共感」、次に「信頼」を伝える声かけを
子どもが落ち込んだり、悩んだりしているとき、「大丈夫だよ」「気にしなくていいよ」と声かけしていませんか?じつは、これらの言葉を “最初に” かけるのはNGです。日本ポジティブ教育協会代表理事の足立啓美氏は、レジリエンスを育てるには、子どものネガティブ感情を否定しないことがとても大事だと話します。
まずは、「つらかったね」「その気持ち、わかるよ」と共感しましょう。子どもはその言葉に安心し、励まされます。そして、子どもの感情を受け止めたあとに、「あなたなら大丈夫」と子どもへの信頼感を示すのです。足立氏は、このプロセスが子どもの自己肯定感を育み、次のチャレンジへの原動力となり、結果的にレジリエンスへとつながっていくとアドバイスしていますよ。
レジリエンスの育み方3:子どもの「強み」を “たくさん” 伝える
足立氏は、著書『子どもの心を強くするすごい声かけ』のなかで、自分にしかない「強み」を知ることで、子どもの自己肯定感が上がり、レジリエンスも育成されると述べています。しかも、「強み」はひとりひとつではなく、誰でも複数もち合わせているそうなので、お子さんの「強み」をたくさん見つけてあげましょう。もし成績が下がったことで落ち込んでいるとしたら、それを責めるのではなく、「〇〇ちゃんは、お料理をよくお手伝いしてくれるよね」「ゲームが得意だよね」など、「得意なこと」や「好きなこと」などの「強み」を思い出させてあげるとよいそうですよ。
レジリエンスの育み方4:「失敗できる環境」を提供したら、あとは見守る
ボーク氏は、子どもに「安心して何度でも失敗できる環境」