2歳? 4歳? 6歳? 子どもの年齢別・添い寝からひとり寝への移行ポイント
専門家の意見1:親子別室にトライするには「2歳まで」がカギ
眠りとお風呂の専門家で公認心理師の小林麻利子氏は、「2歳までは比較的簡単に親子別室にトライできる」と提案したうえで、「それ以降だと『寝る時は隣にいて』という意思が強く出て難しくなる」と指摘しています。
小林氏によると、「子どもが寝る部屋を早い段階で作り、『お風呂に入ったらひとりで眠る』ということを習慣づけていく」のが効果的とのこと。習慣になれば、お互いの物音も気にならず、不必要に起こされることもなくなっていくのだと言います。
また、2歳前後には「自分の部屋」という認識をもつようになるため、朝目が覚めても親を待つことができるように。幼児期特有の、早朝に親を起こすこともなくなり、親の睡眠時間も確保できますね。*3
専門家の意見2:添い寝は3~4歳までOK!
先述の研究結果にもあるように、欧米では早い段階で親子別室での就寝がスタンダードになっていますが、そもそもスキンシップの仕方や愛情表現において、日本と欧米ではまるで違います。
1984年から5,000件以上も日本の家族がどう寝ているかを調査してきた教育学博士の篠田有子氏は、「欧米の場合、いくつになってもハグやキスなど愛情表現する習慣がある。一方、年齢が上がるにつれてスキンシップが減っていく日本では、愛情伝達が不足しがち」と指摘したうえで、幼少期の添い寝は親子の信頼関係を築くためによい方法なので、「3~4歳くらいまでは添い寝がおすすめ」だと述べています。*4
乳幼児期にスキンシップが足りないと、精神的な落ち着きが育たず、反抗的になったりなかなか自立できなかったりする心配も……。しかし、添い寝をすることで皮膚接触をはじめ、寝息を聞いたり匂いを嗅いだりと、全身で親の愛情を感じ取ることができるため、子どもは安心感を得られます。このように、親に対する安心と信頼が育つ添い寝は、スキンシップが苦手な日本人に向いていると言えるでしょう。
専門家の意見3:3歳までは添い寝をし、4歳ごろからひとり寝をさせる
兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科と鳴門教育大学大学院教育学研究科による「子どもの自尊感情を高めるには、添い寝がいつまで、どのように行なわれるのが望ましいかを探る研究(添い寝が子どもの愛着および自尊感情へ及ぼす影響)」では、「3歳までは添い寝をし、4歳ごろからひとり寝をさせるのが最も好ましい」という結論に至っています。