【手がかからない子ほど要注意】見逃せない “いい子症候群” と親ができる5つのこと

「うちの子は手がかからなくて助かる」という声を耳にすることがあります。たしかに、礼儀正しく、周りに迷惑をかけることなく……という子どもは、学校や家庭でも評価されがちですよね。
しかしじつは、「いい子でいよう」とするあまり、子ども自身が本当の気持ちを抑えて疲れてしまうケースがあるのをご存知でしょうか。専門家の間では、これを「いい子症候群」と呼び、大人になってからも生きづらさを抱える可能性が指摘されています。
この記事では、見逃しがちな子どものサインと、親ができる具体的なサポート方法についてご紹介します。子どもがありのままの自分でいられるように、いま、私たちができることを一緒に考えてみませんか?
見逃さないで! 子どものSOSサイン
見過ごしやすい子どものSOSサイン
1. 「指示待ち」の増える
・「これでいい?」「どうしたらいいの?」
・自分で決められる場面でも、常に確認が必要に。
2. 感情表現の乏しくなる
・「大丈夫」が口癖になっている
・困っているはずなのに助けを求めない
・嫌なことでも笑顔で受け入れる
3. 完璧を求めすぎる
・小さなミスを極端に気にする
・「ちゃんとやらないと」が口グセになっている
・自分をほめられても素直に喜べない
このような態度は、周りの期待に応えようとするあまり、自分の感情を押し殺している可能性があります。
「手がかからない子」がアダルトチルドレンに?
スクールカウンセラーの明治大学文学部教授の諸富祥彦氏は「『いい子』になりすぎてしまう原因は、じつは親の関わり方にある」と指摘します。
またこの問題について、精神科医で青山渋谷メディカルクリニック名誉院長の鍋田恭孝氏は「基本的な性格ができあがる10歳頃までの子育て」が大きく影響すると指摘します。特に注意が必要なのは、一見子どものことを考えているように見えて、じつは親の価値観を押しつけてしまっている場合です。
要注意な親の関わり方
1. 愛情と期待を混同する関わり方
・「ママ(パパ)のために頑張って」
・「あなたならできるはず」
・「こうしてあげるのは、あなたのため」
2. 子どもの気持ちより「あるべき姿」を優先
・感情的になった子どもに「静かにしなさい」
・友だちとのトラブルで「さきに謝りなさい」
・泣いている子に「もう大きいんだから」
3. 「よかれ」と思う押しつけ
・「これが好きだよね?」