SOSサインに注目! 新しい環境で不安な子どもへの接し方
無理に聞きだそうとするのも、逆に口を閉ざしてしまう原因になってしまいます。
SOSサインが何度も見られたら、次のような対処法を試してみましょう。
●(1)話を聞く
不安を感じている子どもと2人きりの時間を過ごせるファミレスやカフェ、公園などに出かけます。
いつもと違う環境で大好きな親と2人でジュースなどを飲みながら話せることが望ましいです。
最初は世間話から始めて、そのうちに気になっているサインについて話してみましょう。
子どもが話したがらないときはその話はやめ 、「お母さんは味方だからね」と優しく包み込むようにし、無理に聞かないようにします。
子どもが話し出したら最後まで口を挟まず、相づちを打ちながら聞きましょう 。
子どもはまず自分の思いや不安を聞いてもらうことで安心を得たいはずです。
とにかく聞き役に徹します。
ここで、つらかったと言っていた部分を“おうむ返し”(相手が言ったことを同じように言って返すこと)すると、子どもは「話を聞いてもらえた」「わかってもらえた」という気持ちを強く感じられます。
子どもが親に意見を求めてから、「お母さんだったらね、」と話しましょう。
●(2)愛情を求めてきたらしっかり返す
特に年齢が低い子どもに多いのですが、親に抱っこを求めたり、手を握ったり愛情を確認するような行動を起こす場合があります。このときは、その場でしっかり対応してあげましょう。
家事をしている最中でも家で仕事をしている最中でも、不安を感じた子どもは時と場合を考えずに愛情を求めてきます。
このときに、「忙しいから後でね」と言ったとしても、「今じゃなきゃいや~」となる子もいれば、「じゃあいい」と素直に引き下がる子もいます。
心配なのは、素直に引き下がってしまう子です。
聞き分けがいいのではありません。我慢している のです。
大好きなお母さんが困らないために、これ以上自分が嫌われないために。
ですから、愛情を欲してきた場合は、その場ですぐに対処してあげましょう 。わかってもらえたという気持ちが、安心感になり、心の支えとなるのです。●おわりに
親が自分のためだけに時間を作ってくれたという気持ちは、子どもにとって最高の安心感となるのです。
特に不安がある子にとっては、なおさらです。「お母さんは僕(私)を見てくれている!」と感じます。
新生活での不安は、放っておくと五月病になったり、中1ギャップに変化していったりすることが懸念されます。