今なら理解できる? 子育て中に母親の苦労が分かったエピソード3つ
『でも、私も今では専業主婦です。一度専業になると、復職するのってすごく難しいんですね 』
妊娠中の体調不良により、仕事の継続を断念したのだそうです。この方の自治体はいわゆる“保育激戦区”ではないそうですが、それでも求職での保育園利用は絶望的だそう。
『仕事なんて、しようと思えばできるものだと思っていました。でも、全然そんなことなかった。気持ちがあってもどうにもならない。母の苦労も、今なら少しわかる気がします』
●(3)夫への文句を言えないでいる
『うちの母、父への文句をいっつも本人に言わないで、私に愚痴ってたんです。それを聞くのがツラくて、すごく嫌だったので、私は「ちゃんと本人に言うぞ!」って思ってたんです』(30代・3歳の子のママ)
そんな思いがあり、結婚相手は“言いたいことを言い合える”関係であることを必須条件に選んだそう。
けれどそんな相手とも育休を機に、関係性が変わってしまったそうです。
『育休中は夫と違い、私は仕事をしていません。ずっと家にいるんだから、家事は私がやるのが当たり前だって、私も思ってしまったんです。それで、「もっと家事をして欲しい」って、たったそれだけのことが言えなくなってしまいました』
育休をとったことによる“言いにくさ”は、復職した今もあるそう。
『私は時短勤務だし、仕事量が少ない分、家事をやるのはやっぱり当たり前なのかなって思ってしまって。もっと家事をしてなんて、わがままなんじゃないかって思っちゃうんです』
直接文句を言えないお母さんの気持ちが心底わかってしまった、とのこと。
『でも、だからって子どもに愚痴るのは、やっぱり無し だと思うんです。だから私はそうならないようにってだけは、すごく思っています……』
最近、分担について一度ちゃんと話してみよう、と決意を固めたところなのだそうです。
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「あんな風になりたくない」と思っていたお母さんと同じだ、と気付いたとき、みなさんとても複雑な気持ちになるのだそうです。
ショック、お母さんを許してあげたいと思う気持ち、それでも許せないと思う気持ち、悲しい気持ち、理解と親しみがわくような気持ち、などさまざまです。実は筆者も、「ああいう母親にはなりたくない」という思いを抱いていた子どもでした。たくさんの複雑な感情も糧にして、うまい具合に、自分の子どもと向き合っていきたいですね。
●ライター/佐原チハル(フリーライター)
●モデル/貴子(優くん、綾ちゃん)