テンパるからイヤ? 新入社員が会社の電話に出られない理由と対処法
総務省が2017年6月15日に発表した「通信利用動向調査」では、20代の世帯では固定電話所有者が1割に満たないという結果が出ています。
個人的な連絡ツールである携帯電話には、自分あてのパーソナルな連絡しか入ってきません。誰がかけてきたかも分かるし、不要な連絡は無視すればいいだけ。着信拒否も簡単です。
そういったものしか使ってこなかった世代が、固定電話を苦手に感じるのも無理はないといえますね。
●(3)自分が出ていいのか分からない
『電話が鳴っても、それに自分が出ていいのかわからない んです。だって、自分が出るよりも、先輩が出たほうがずっとスマートで正確に取り次げるでしょ?私が出たら失敗して周りに迷惑をかけちゃう。そう思うと、どうしても率先しては出られません……』(女性/人材派遣業)
意外なことに、これも多い声だったんですよね。
「新人は電話に出ろ」と上司に何度言われても、気後れしてしまって受話器を取ることができないんだそうです。
「間違えたらイヤだ」「迷惑をかけたくない」という気持ちが根強いのは、最近の若者の特徴なのかもしれません。
●対処法
ここまでで、新入社員たちの言い分はよく分かりました。
でも、電話応対は重要なビジネススキルのひとつ。社会人になったなら、身につけてほしいものですよね。
電話が苦手な現代の若者たちには、どのような電話応対教育をすべきなのでしょうか。
かつて10年以上、コールセンターで苦情処理業務についていた筆者の経験から考察してみました。
●電話応対マニュアルを作り、内線で練習させる
まずは、細かい応対マニュアルを作ってあげましょう。
マニュアルには
・基本的なビジネス敬語
・電話で聞くべきこと
・メモをとるべき項目
・相手の話が聞き取れなかった場合の聞き返し方
などを書いておくといいですね。
内線を使い、社員間で応対練習させる のも有効です。かける側・受ける側の両方を経験すれば、架電時のマナーも練習できますよね。
新入社員研修の一環として、ぜひ取り入れてみてください。●取り次いでもらったらお礼を忘れずに!
新入社員のうちは、自分宛てに電話がかかってくることはほとんどありませんよね。
電話を取り、内容を聞いて担当者へ取り次ぐことが、応対のメインになります。
しかし、まだ新人のうちは「○○さん」と言われても誰だかわからないことも多いもの。